長崎・青山私道問題 住民80人 追加提訴へ 通行妨害禁止求め

 長崎市青山町の住宅団地を通る私道の通行権を巡り、住民側が道路を所有する業者に通行妨害禁止や慰謝料を求めている訴訟で、8月中旬にも住民約80人が追加提訴する方針であることが30日、分かった。
 私道は青城自治会内を通る延長約700メートル。住民側弁護士によると、原告は同自治会と若草町自治会の住民。住民7人が提訴し、長崎地裁で係争中の第1陣と同様に、無償かつ無期限で私道を通ることができる通行地役権を有していることの確認や、原告以外の第三者を含めた妨害禁止などを求める。
 第1陣の7人は昨年10月に妨害禁止などを求める仮処分を同地裁に申し立て、主張が認められた。ただ、業者は申し立てをした7人以外の通行を認めておらず、住民側弁護士は「仮処分決定後の業者の対応をみて事案の早期解決が難しいと判断した」と追加提訴の理由を説明した。
 私道を巡っては、2018年に取得した福岡県の業者が、住民側に買い取りや車両通行料を要求したが断られたため、昨年10月に道路の一部を封鎖。今も通行禁止としている。

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