2019年の貯蓄平均は1755万円で3年ぶりの増加!一方、50歳未満では貯蓄を負債が上回る

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貯蓄平均は1755万円で3年ぶりの増加。一部の貯蓄の多い世帯が平均を押し上げている

2019年の1世帯当たり貯蓄現在高の平均は1755万円で、前年に比べ3万円(0.2%)増えており、3年ぶりの増加となっています。このうち勤労者世帯では1376万円で、前年に比べて56万円(4.2%)の増加となっています。勤労者世代では、平均より貯蓄がかなり増えたようです。

平均の貯蓄が1755万円と聞いて、わが家の貯金はそんなにない、と焦った人もいるのではないでしょうか。貯蓄現在高の階級別の世帯分布をみると、100万円未満が最も多く、貯蓄現在高の低い世帯に分布が偏っています。

貯蓄現在高の平均値(1755万円)を下回る世帯が約3分の2(67.9%)を占めています。数的には少ない、貯蓄の多い世帯が、貯蓄の平均値を押し上げているようです。

定期預金より普通預金。高齢者世帯は定期預金と株で貯金がたくさんある

2019年の貯蓄の種類別の構成比は、特に預入期間を決めず自由に出し入れできる「通貨性預貯金」が28.1%、預入期間を決める「定期性預貯金」が36.7%、「生命保険など」が19.7%、「有価証券」が13.3%、「金融機関外」が2.2%となりました。

昨年と比較すると、通貨性預貯金は494万円で、前年に比べ34万円(7.4%)の増加となり、11年連続の増加となっています。

一方、定期性預貯金は644万円で、前年に比べ13万円(2.0%)の減少となり、5年連続の減少となっています。

バブル期以降金利は下がり続け、日本は長期にわたって超低金利時代が続いています。定期預金にしていてもほとんど利息がつかないので、通貨性預貯金が増加し、定期性預金が減少傾向にあるようです。

ここで注目すべきは世帯主が「60歳以上の高齢者世帯」です。その1世帯当たり貯蓄現在高は2285万円で、貯蓄現在高が2500万円以上の世帯が32.0%を占めています。高齢者世帯が平均貯蓄高を上げているようですね。

また、高齢無職世帯の1世帯当たり貯蓄現在高は2244万円で、前年に比べ36万円(1.6%)の減少となっています。

貯蓄の種類別にみると、「定期性預貯金」が948万円で、42.2%を占めており、全体に比べて5.5%多くなっています。金利の高い時代に定期預金で貯蓄を増やしたのかもしれません。「有価証券」も16.1%と全体より2.8%多く、株を持っている人が多いようです。

負債の平均は570万円。50歳未満は貯蓄より負債が多い

次に、二人以上の世帯における負債についてみていきましょう。2019年の1世帯当たりの負債現在高の平均は570万円で、前年に比べ12万円(2.2%)の増加となっています。このうち勤労者世帯では855万円で、前年に比べ34万円(4.1%)の増加となっています。

二人以上の世帯のうち負債保有世帯が占める割合は約4割(39.3%)となっています。6割は負債がなく、負債保有世帯では、負債現在高の平均値(1451万円)を下回る世帯が約5割(54.9%)を占めています。

負債の種類別に負債現在高をみると、負債現在高の約9割を住宅・土地のための負債が占めています。ほとんどが住宅ローンのようですね。

これらの負債の平均は518万円で、前年に比べ17万円(3.4%)の増加となっています。年代別にみると、負債保有世帯の割合は、40歳から49歳の世帯が66.2%と最も高く、40歳以上の世帯では年代が高くなるに従って割合が低くなっています。

世帯主の年代別に貯蓄現在高から負債現在高を差し引いた純貯蓄額をみると、50歳以上では貯蓄現在高が負債現在高を上回っており、特に70歳以上の世帯の純貯蓄額は、2183万円と最も多くなっています。

一方、50歳未満の世帯では負債現在高が貯蓄現在高を上回っています。40歳から49歳では純貯蓄高がマイナス48万円、40歳未満ではマイナス650万円となっています。50代でローンを完済する人が多いのだと考えられます。

以上の結果から、住宅ローンがネックとなって若い世代では貯蓄より負債が多いことがわかりました。

高齢者世帯はお金を持っているようですが、超低金利時代に今の高齢者が多く保有している定期性預金では貯蓄が増やせないので、投資など別の手段で増やすことを考えないといけないかもしれません。

[出典]※総務省統計局「家計調査報告 貯蓄・負債編-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部