MLB公式サイト「大谷はメジャーで最もエグい投手の1人」

メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラーは日本時間7月2日、今年から本格的な二刀流を再開する大谷翔平(エンゼルス)の特集記事を公開した。アドラーは、大谷が過去2年間で40本塁打、OPS.883を記録していることを紹介する一方、「この男は球界でベストのボールを複数持っている」として、「投手・大谷」にフォーカスを当てている。

アドラーはまず、大谷が時速100マイルの速球を投げられる投手であることに言及。大谷は2018年5月30日の試合で101.1マイルを計測したが、これは大谷のデビュー以降、先発投手ではメジャー最速タイの数字である。また、大谷は2018年に101マイル以上を3度計測したが、過去2年間で101マイルを3度以上計測した先発投手は大谷のほかにいない。

アドラーは次に、大谷のスプリッターを「球界で最もアンヒッタブルな球種」として紹介。大谷は2018年にスプリッターで被打率.036(55打数2安打)を記録したが、大谷のデビュー以降、球種別の被打率でメジャー最高(50打席以上が対象)の数字となっている。2018年5月20日にウィルソン・ラモスがヒットを打つまで、メジャーリーガーたちは大谷のスプリッターに対して42打数ノーヒット(30三振)だった。また、スプリッターの空振り率56.4%も球種別でメジャー最高(スイング75回以上が対象)の数字である。

アドラーはさらに、大谷は速球とスプリッターだけでなく、ブレーキングボール(スライダーとカーブ)も優秀であると述べている。大谷はスライダーとカーブの2球種で被打率.125(56打数7安打、20三振)、空振り率40%を記録。アドラーは、70マイル台のカーブが打者のタイミングを外す球種として機能していることに言及する一方、スライダーを速球とスライダーに次ぐ「第3の武器」としている。2018年シーズンにおいて、大谷のスライダーは横方向の変化量がメジャーで3番目に大きかったという。

100マイルの速球に「縦」のスプリッターと「横」のスライダーを混ぜ、メジャーリーグの強打者たちを翻弄する大谷。2020年シーズンのピッチングが楽しみだ。

© MLB Advanced Media, LP.