NEC、生体認証・映像分析技術とサーマルカメラを組み合わせた感染症対策ソリューションを販売開始

NECは、生体認証・映像分析技術とサーマルカメラを組み合わせた、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症対策ソリューションの販売を開始する。顔認証技術ならびに、施設の混雑度を見える化する映像分析技術、体表温度を非接触で測定するサーマルカメラを組み合わせ、人が密集する場所での水際対策と感染リスク低減に貢献する。NECがもつ、生体認証「Bio-IDiom」(注1)の中核となる、顔認証技術は、高い認証精度が評価(注2)されている。また、サーマルカメラについては、産業などの高い計測制度が求められる分野でも、広く使われている、日本アビオニクスの協力により高精度な体表温度の測定を可能とする。

1.水際対策に適した非接触の体表温度測定、顔認証入場管理

顔検出技術とサーマルカメラを組み合わせ、来訪者の体表温度の測定を非接触かつスムーズに実現する(特許取得済、注3)。施設への入場時に設定値以上の体表温度が確認された場合は、対象者の顔情報と併せて管理者に通知し検温を促すこともできる。学校や企業においては、日々の情報を蓄積することで健康管理や労務管理などにも利用が期待される。なお、人権・プライバシー保護の観点から、導入するが企業が、顔認証技術の利用について本人の同意を得ることを前提としているという。

2.施設内での感染リスク低減を支援する、人数カウント、混雑度モニタリング、マスク未着用者検知機能

映像分析技術を活用した、施設内の人数カウントと混雑度モニタリングにより、入場者数の管理、サイネージへの混雑度表示、管理者への通知などを行うことができる。これにより、来場者へのソーシャルディスタンスの喚起や誘導を行うことも可能となるため、密集の抑止を実現する。また、映像からマスク着用の有無をリアルタイムに検知することで、未着用者にサイネージを通じて気づきを与えたり、管理者に通知して直接声がけを行ったりすることで、感染リスクの低減を支援する。NECは本年8月末より、体表温度測定を基本機能として備えたベーシックなモデルを提供するとともに、混雑度モニタリングやマスク未着用者検知などの機能を拡充したモデルも順次発売予定だ。これらにより、職場・教育機関・公共施設・商業施設・イベント会場・テーマパークといった人が密集する場所で、クラスター発生防止など感染症対策に貢献することを目指す。

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