辺野古新基地護岸、震度1で崩壊恐れ 調査団が沖縄防衛局の設計条件で算出

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 米軍普天間飛行場の移設に伴う沖縄県名護市辺野古の新基地建設について独自に検証している沖縄辺野古調査団(代表・立石雅昭新潟大名誉教授)は2日、大浦湾に軟弱地盤が広がっていることから震度1以上の地震が発生すれば護岸が崩壊する危険性が高いという解析結果を発表した。これまでも護岸崩壊の可能性を指摘してきたが、今回は一部データを切り捨てた沖縄防衛局の設計条件に合わせて計算しても、地震発生時には護岸が崩壊する恐れがあることを指摘した。

 調査団は「辺野古・大浦湾で工事を強行するのは無謀だ」と指摘している。米下院軍事委員会の即応力小委員会でも国防権限法案に関連して軟弱地盤を念頭に新基地建設続行に懸念が示されている。

 調査団によると、防衛局は軟弱地盤の改良工事を検討する際、平常時の護岸の安定性のみを計算して「問題ない」と説明している。今回、調査団は地震を想定して護岸が安全かどうかを確かめる「安定性照査」を実施した。その結果、震度1でも一部護岸が壊れ、震度2以上では大浦湾側を取り囲む外周護岸の大部分が崩壊する危険性が明らかになった。

 2010年から20年までに、辺野古に隣接する名護市豊原では震度1以上が60回、震度2以上が13回、震度3以上が3回観測されている。年間に震度1以上が6回、震度2以上が1回、震度3以上は3年に1度という頻度になる。調査団は「施工中あるいは完成時に同規模の地震を受ける確率は極めて高い」と説明した。

 調査団は2日、防衛省と沖縄防衛局、同局が設置した技術検討会に調査結果を送付し、確認を求めた。立石代表は本紙の取材に「私たちの計算が違うというなら、自ら計算し安全性を証明すべきだ」と語った。