岡山市ごみ処理施設で火災頻発 原因8割 リチウムイオン電池か

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ごみからリチウムイオン電池を選別する職員

 岡山市のごみ処理施設で火災が頻発している。2019年度は前年度の1.6倍の247件にもなった。そのうち約8割の原因となったとみられるのは、スマートフォンやゲーム機などに使われているリチウムイオン電池。ごみに交じって捨てられ、破砕の際などに発火するという。市は「危険性を知ってほしい」と訴える。

 市西部リサイクルプラザ(北区野殿西町)で、ベルトコンベヤーに載って不燃ごみが流れてくる。職員5人が見守り、リチウムイオン電池の入った機器や電池本体を見付けては拾い上げる。電池は1日に50~200個も交じっている。見逃せば火災につながりかねないだけに真剣そのものだ。

 6月30日にも火災があった。コンベヤー上で電子たばこの電池から出火し、周りのごみを焼いた。浦野聖所長は「夜間に突然、火災が発生したケースもあった。大ごとになっていないのが不思議なくらい。気を付けて見付けるしかないが、きりがないくらい電池が交じっている」と話す。

 市によると、リチウムイオン電池が原因とみられる火災は19年度に190件あり、全体の76.9%を占めた。件数は16年度から3年間で12.6倍に急増した。

 リチウムイオン電池は近年急速に普及が進んでいる。軽量、小型という利点がある一方、可燃性の電解液を含んでおり、強い衝撃が加わるとショートを起こして発熱、発火する恐れがある。

 市内では、リチウムイオン電池は月1、2回の資源化物の収集日に専用コンテナに出すのがルール。機器から取り外せない場合は、区役所や家電量販店にある小型家電の回収ボックスに投入する。だが、急に普及したこともあり、回収ルールが市民に十分理解されておらず、不燃ごみと一緒に捨てられ、火災事故につながっている。

 市環境施設課では、広報紙で注意を呼び掛けるなど今後、啓発を強化していく方針。「作業に当たる職員の安全を守るためにもルールを徹底してもらいたい」と呼び掛けている。

市西部リサイクルプラザで火災の原因となったリチウムイオン電池