海外移住にもオンラインの波が! これを機に英語に親しむ機会を増やそう

コロナ禍を機に、さまざまなサービスがオンラインで行われるようになりました。「情報を収集して、実際の体験はオフラインで」という世界から、「情報収集と体験、その両方がオンライン」で行われる世界へと徐々に変化しつつあります。インターナショナルスクール(以下インター校)の学校説明会についても同じことがいえます。いくつかのオンライン学校説明会への参加を通じて、筆者が感じたことをまとめます。

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インター校のオンライン学校説明会を取材

まずは、情報収集です。インターナショナルスクールの受験を考えている皆さんはさまざまな状況の方がいると思いますが、自身の英語レベルが「日常会話は無理なくできるが、ビジネス英語は完ぺきではない」というレベルの方向けに書きます(=筆者のレベル)。

また、子どもをインター校に入れたいという動機、そしてモチベーションについてもさまざまあると思います。これも「意識の低い教育移住者」である筆者の視点で書きます。これはつまり、「インター校受験は選択肢のうちの一つ。今のところ絶対入れたいという強い意志はないが、子どもが勉強したいことができたら、選択肢の幅はできるだけ広く保ってあげたいという親心」=そこそこのモチベーションレベルということです。なので、日本の私立学校との併願を考えている方などには、参考になると思います。

キーワードは【Open House】【Open School】

さて、「学校説明会+インターナショナルスクール」と翻訳にかけても、一向にそれらしい情報って見つからないと思います。そうなんです、情報収集のその段階から、なんだかもうふるいにかけられている気分に陥りがち……。ですが、気を取り直して、あと少しだけ粘ってみましょう。

学校説明会は掲題の通り、「Open House」もしくは「Open School」で探すとたくさん出てきます。今、学校案内の情報は、ホームページの他にFacebookのコーポレートページなどに情報を流していることが多いので、まずはそちらを活用してみましょう。

Facebook上で気になる学校に学校説明会参加に対して申し込みます。オンラインの学校説明会なので、基本的には世界中どこにいても参加できるはずです。この機会に、あえて観光目的では行かないような地域の学校へ申し込みをしてみるのもおもしろいかもしれませんね。

開催日時が現地時間なのか、もしくは世界標準時刻(EDT)なのか、そのへんはしっかりと確認してください。ご自身の空き時間に開催されている学校説明会が見つかったら申し込みを入れます。

多くのインター校の申し込みフォームは、メールアドレスの記載欄があるので、折り返し該当の学校が契約している「プラットフォームサービス」から後日(もしくは自動返信で)折り返しのメールが届きます。そこにか書かれている内容をよく読んで、申し込み手続きを完了させましょう。

多くの場合、オンラインの説明会は無料ですが、そのプラットフォーム会社のサービスを経由しないと申し込みが完了しないことがほとんどです。なので、Facebook上のみで申し込み完了だと勘違いして、当日いざPCの前に座って起動しようとしても、zoomなどが見れないことがあるので、注意してください。

質疑応答の時間を活用しよう

多くの学校説明会は、その学校の特色、教育で重視していること、課外授業、STEM教育のことなど、スライドを使って説明があります。説明の後は、たいてい決まって質疑応答の時間が設けられています。筆者のオススメは、この時間をふんだんに活用してほしいということです。

正直、オンライン上の学校説明会は、リアルの学校説明会と比べると退屈です。時間もタイトなためか、ネイティヴスピードの英語でどんどん話が進んでいきます。実際にその学校の生徒さんと触れ合う機会もありませんし、学校の設備を見て回ることもできません。なので、ぜひその学校のリアルな先生と会話することによって、臨場感を体験してほしいと思います。

先生が一度説明したことの繰り返し、オウム返しのような質問になってもかまわないと思います。スライドに書いてあったことより、ずっと詳しくお話ししてくれます。

なんでもいいから質問してみよう

どうしても聞くことが見つからなかったら、「私は日本人です、今日はありがとうございました。あなたの学校に日本人の生徒はいますか?」という質問だけでもしてみてください。

緊張して話せないですか?私も最初そうでした。ですが、いくつかオンライン説明会を体験するうちに「しゃべらなきゃ意味ないな」とも思えてきました。

個人的には、これこそグローバル社会における教育格差が出る瞬間だとも思っています。なぜなら、ディベートやディスカッションは、日本の教育制度下ではあまり学ぶ機会がありませんが、インター校をはじめ欧米など海外の学校ではこれらが早期教育から取り入れられていることが多いため、インター校の学校説明会でもその素養がある人向けに告知がされているからです。

不特定多数の参加者がいる場では、学校側もあまり突っ込んだ情報を伝えることはありません。しかしディスカッションで出た議論や話題は、参加者にとっては有益な情報なので積極的に開示される傾向があります。それは、その説明会に参加した人全員にとっても価値が生まれるからです。

STEM教育が推進され、自ら学び考える力が問われる時代だといわれてはいます。しかし、それを試せるときに試して身にしみこませていかないと、実は何にも実感がわきません。単なる虚しいスローガンです。

「旅の恥は掻き捨て」ではありませんが、恥をかくことは圧倒的に成長するきっかけをくれます。本来高い学費を支払わないとお話しさせてもらうことなどない先生に、ディスカッションという貴重な機会をいただいているのですから、これを活用しない手はありません。損得勘定以前に、コミュニケーションすることには、根源的な喜びがあります。ぜひそんなディスカッションから生まれるよろこびを学校説明会の場を通じて体験してほしいと思います。

「海外のインター校受験」をテーマに、オンラインで英語に親しむ機会を増やそう

インター校の受験に関して、親側のスキルを向上させるための私塾は存在します。もちろんそういったサービスを使い、短期間でスキルアップを目指すのも一つの手ですが、せっかくオンライン上にさまざまなサービスがあふれている時代でもあるので、これらをまずは活用して、心理的ハードルを少しずつ下げていくのはどうでしょうか?オンライン英会話学校以外の方法で、海外のインター校受験を目指していくつかのスモールステップをお伝えします。

【ステップ1】Language exchengeの活用

「海外旅行で英語は必要最低限話せるけど、知らない人と改まって世間話をするのはちょっとつらい」という方は、「Language Exchenge(言語交換、以下LE)」を活用してみましょう。旅行の英会話は、シチュエーションに合わせて、きまり文句を話すことが多いですが、LEではその場で参加者の興味関心に合わせて自由におしゃべりできます。チュートリアルをしてくれる方がその場を仕切ってくれることが多いので、その方のサジェッションに沿っておしゃべりを楽しみましょう。

「Meetup」というプラットフォームサービスに各国語のLEがあるので、それを活用してみてください。日本語と英語のLEはけっこう頻繁に開催されています。コロナ以前は実際のカフェで行われるLEが多かったのですが、最近ではオンラインのLEも増えました。

チュートリアルの先生が、全員にしゃべる機会を振ってくれるので、会話がスムーズに行きます。話す内容が思いつかなかったら、自分が日本語の先生役を買って出て、日本語を勉強したい人の日本語の会話相手に積極的に話してみましょう。そうこうしているうちに次第に会話者との緊張も解けて、自分も少しずつ英語で話してみようかな、というモチベーションも沸いてきます。多くは語学学校の先生がご自身の宣伝も兼ねてボランティアで主宰していることが多いので、気軽に参加できます。気に入った先生に出会えたら、ぜひ個人授業も申し込んでみてください。

Meetup - We are what we do

【ステップ2】home scholing関係のコミュニティに参加してみる

コロナ禍を機に、世界中の学校システム、生活様式に変化が生まれました。もともとあったホームスクーリングのグループで、活発なやり取りがされています。書き言葉の英語の練習には自分が必要とする情報がしっかり受け取れるように、自分の思いや考えを言語化していく作業が必要です。

子どもの学校のことは自分事とはいえ、半分は他人事です。さまざまな考えの人たちの異なる価値観と共存しながら、自分達の状況を的確に表現していかないと、豊かな学びの機会を子どもに共有させることはとても難しくなってしまいます。

ホームスクーリングのコミュニティのメンバーは、課題感や価値観がはっきりした人が多く、そういった人とやり取りすることによって、自分と子どもにとってどんな学びの場がふさわしいのか、ご自身が考えるきっかけをくれるでしょう。また、英語でやり取りすることによって、英語での表現力も向上します。

ぜひこれらを活用して、インター校の学校説明会で質疑応答の時間にディスカッションできるまで、さらにはその上のコミュニケーションスキルの獲得を目指して、楽しんで活用していきましょう。

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