マーリンズはDHを固定せず 複数の選手を併用する方針

今年はナショナル・リーグでも指名打者制が採用されることになったが、マーリンズのドン・マティングリー監督は特定の選手を指名打者のレギュラーとして固定することは考えていないようだ。マティングリーは相手投手との相性や選手のコンディションを考慮し、複数の選手を併用する方針であることを明らかにした。

今年のマーリンズのロースターには、右中間や左中間へライナーを飛ばす中距離打者が多く、また、大半の選手が複数のポジションを守ることができる。そのため、マティングリーは「指名打者に固定したくなるような選手はいない。ウチにはデービッド・オルティスのように毎日指名打者を務める選手はいないよ」と語り、特定の選手を指名打者のレギュラーとして起用することを否定している。

ギャレット・クーパーとヘスス・アギラーのほか、ジョナサン・ビヤー、マット・ジョイス、ハロルド・ラミレスといった選手たちが指名打者の候補に挙げられているが、基本的には複数の選手を併用していくことになるだろう。マティングリーは「誰を最も多く指名打者として起用するか、ということは考えている」と語っており、その筆頭候補と見られるのがクーパーである。

クーパーは移籍2年目となった昨年、自己最多の107試合に出場して打率.281、15本塁打、50打点、OPS.791をマーク。一塁と外野の両翼を守れる選手だが、一塁にアギラー、左翼にはコリー・ディッカーソンが加入したため、レギュラーポジションがない。クーパーの打撃力を生かすべく、指名打者での起用が検討されるのは当然の流れと言えるだろう。

ただし、マティングリーは「ローテーション制を採用することも考えている。休息を与えたいけど打線には残しておきたい選手を起用するような形になるんじゃないかな」とも語っている。クーパーを軸としつつも、主力選手に休養を与えるために指名打者の枠を利用していく形になりそうだ。

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