SNSでちょっとだけ降臨?「ななみん」に歓喜 元乃木坂46橋本奈々未、今もファンに慕われる理由

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アイドルグループ・乃木坂46の元メンバーの橋本奈々未さんの姿が、知人のSNSに登場?――投稿された写真はマスク姿だが、ファンは「ピースの仕方がななみんだ」などと歓喜した。

橋本奈々未さん(2015年撮影)

2017年2月20日にグループを卒業して以来、芸能界を引退して動向がほとんど伝えられていなかっただけに、ネットの動揺は大きく、SNSへの投稿があった日の夜には、「橋本奈々未」「ななみん」がツイッターのトレンド入りしていた。現役時代は確かにグループの顔で人気メンバーではあったが、引退から既に3年以上。なぜ今もこれほどまでにファンに愛されてきたのだろうか。

「ピースの仕方がななみんだ」

2020年7月1日、東京都内のとある美容室のスタッフとみられる人物が、リニューアル(事業引継ぎ)の日に、「奈々未ちゃんが(略)初日にお花を持って来てくれた」とツイッターなどに写真付きで投稿した。「#橋本奈々未」とハッシュタグもつけている。

写真はマスク姿の女性がピースサインをしたり、花束で顔を半分隠したりしている。このアカウントでは同日、「本人から了承済です。載せるの今回だけです」との説明があり、翌2日にも「最初、顔隠して撮ってたら 横から顔出して、いいですよって言ってくれた奈々未ちゃん 優しすぎる(略)」とツイートした。

その姿は花束とマスクで隠されてはいるが、アイドル時代と変わらぬ爽やかな容姿とポーズに彼女を知るファンからは、「お元気そうで何よりです 相変わらずお美しい...」「ピースの仕方がななみんだ」との歓喜のツイートが相次いだ。7月3日も「奈々未の日」とのことで、橋本さんを懐かしむファンのメッセージがネットに多く書き込まれている。

橋本さんは北海道出身、2011年に乃木坂46の1期生として加入。初期の人気メンバー「御三家」(橋本さん・白石麻衣さん・松村沙友理さん)の一角で、ファッション誌「CanCam」専属モデル・ドラマ出演・レギュラーラジオ「SCHOOL OF LOCK!」出演ととんとん拍子に仕事が増えていったように見えるが、一方でどことなくクールで影のあるアイドル性がついてまわった。それは後述のようなよく知られた加入時のエピソードのためでもあったし、時にシニカルともいわれる彼女独特の感性にあった。

2016年10月の卒業発表後に冠番組「乃木坂工事中」でバナナマンの2人と橋本さんが対談した時、設楽統さんから「最初の頃、結構えぐいこと言うとみんなマジ引いたりとか泣いちゃうとかあったけど、橋本だけが笑ってるっていうのは結構安心してたよね。橋本が笑ってるからもうちょっと言ってもいいか、みたいな。こっち側の目線持ってる子がいるんだって」と評価されていたが、正統派アイドルとは一線を画す感性がグループにアクセントを与えていただろう。

名言の一例を挙げると、「乃木坂ってどこ?」の企画「子供相談室」で「地獄って本当にあるんですか?」という質問に対し「天国がどんな所で地獄がどんな所かもわからないでしょ?今生きてるこの世界が地獄かもしれないし」と答えたことがある。橋本さんが置かれた後述の環境を考えると合点がいくかもしれないが、視聴者がギョッとする、しかし人生を考えさせられる一言だった。

後押しする暖かい空気が今も

順調に見えていた橋本さんの芸能活動ではあるが、積極的にアイドルを目指していた訳ではなかった。東京の美術大学に通っていたが、奨学金は全て学費の支払いに費やされ、生活費をまかなうために乃木坂46のオーディションを受けたとしばしば述懐している。 CanCam専属モデルに抜擢されたように恵まれたルックスを持ちながら、どことなく儚さや影がつきまとっていたと評されていたのもそのような背景があっただろう。

卒業を決意したきっかけは前年に母親から送られた「無理しないで、もう好きなことをしてね」という手紙が後押しになり、弟も学費が免除になり自立して大学生活を送れるようになったことだった。

もともと多忙な日々の中でも自身のアイドルとしての終着点は見据えていたようで、「私が辞めても家族がちゃんと暮らしていけるような環境を全部整えて、娘をこうやって育ててよかったって両親に思ってもらえるようになったら、やってきた意味があったと思える」「家族がやっていけるまで活動する、目標ははっきりしている」(映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」より)華やかな芸能界にいながら地に足のついた人生観を一貫して持っていた。

このような献身的な姿勢は家族に向けてだけではなかったようで、同期メンバーの秋元真夏さんは、「なかなかななみんを真似して同じことをするっていうのは難しいんですけど、ななみんが今までやっていたように周りを冷静に客観視してメンバーと接するところとか、10代の頃からずっと大人の視点で若いメンバーを支えてあげれるようなところは私にもできたらいいなって思います」(アイドル@Utatenインタビュー 2016年11月1日付)と語っている。

芸能活動皆無で乃木坂46に加入し「毎日が必死で...目の前にどんどん新しいことが起こるから、そこには弟がとか家族がとかなくて、とりあえずやらなきゃくらいの気持ち」(前出のバナナマンとの対談より)という環境の中でも、グループ・家族・ファンに尽くしてきた姿を覚えている人は多く、引退を明言した潔さも称賛された。苦労人だった橋本さんに、今後は自身の思う道を進んでほしいと後押しする暖かい空気が今も残っている。

初ミリオンを置き土産に

橋本さんが参加した最後のシングル「サヨナラの意味」(2016年11月9日発売)は乃木坂46史上初のミリオンセラーを達成、「(やり残した事は?との質問にこれまでは)「やり残した事はありません。」と答えてきましたが、一緒に5年間活動してきたメンバーと共に、ミリオンを達成出来た事は本当に嬉しく、改めてやり残した事はないと実感がわきました」と感想を残し、翌17年2月20日の卒業コンサート(さいたまスーパーアリーナ)をもって5年間の活動を終えて表舞台から去った。

このような経緯から橋本さんは乃木坂46のファンにとっては半ば伝説化されていたわけだが、このほどほんの少しではあるが近況を見せてくれた。写真に少し写っただけの奥ゆかしさもまた「ななみん」らしいと多くのファンが喜び、また感傷にひたっている。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)