ゴキブリの最盛期は7月から8月、「1匹見つけたら100匹いる」は本当?

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「1匹見つけたら100匹いる」と言われるゴキブリ。家の中で見つけてしまったときのショックは計り知れません。

ゴキブリはどうやって家に侵入し、どこに潜んでいるのか。そして何を食べているのでしょうか。

日頃からできる対策、見つけてしまった時の対処法について、ゴキブリの生態を知り尽くしたアース製薬に話を聞きました。


ゴキブリはどこからやってくるのか?

冬はじっと動かずに休眠しているゴキブリ。春に目覚め、この季節は活発に動き出します。きちんと掃除しているのに、家の中でゴキブリに遭遇したことはありませんか。玄関のドアを開けっ放しにはしていないし、窓を開けていても網戸は閉めているはずなのに……。ゴキブリはいったいどこから入ってくるのでしょうか。

「ゴキブリは換気口、網戸やドアの隙間、排水口、ベランダや廊下の排水パイプなどさまざまな場所から屋内に侵入してきます。家によく出るクロゴキブリは半屋外性なので、外にも生息していますが、エアコンの室外機や植木鉢・プランターの下などから、より生存に適した屋内に侵入してきます」

そう教えてくれたのはアース製薬・研究部の有吉 立課長。同社では研究のために、約25年以上前から4.5畳のスペースにゴキブリ60万頭を飼育しているといいます。

平べったい体をしたゴキブリは、数ミリの隙間さえあれば、どこからでも室内に入ってくるそう。とはいえ、戸建てやマンションの低層階の部屋ならわかりますが、さすがにマンションの高層階の部屋となるとゴキブリも侵入することはないのでは?

「ゴキブリはビルの何階でものぼっていきます。また、荷物に紛れ込んで室内に入ることもあります。段ボールの隙間に卵を産みつけていた場合、そのまま持ち込まれて、家の中で孵化してしまうこともあるかもしれません。マンションの隣の部屋からゴキブリが侵入してくる可能性も考えられます」

有吉さんによると、クロゴキブリは1週間で25m移動し、移動可能な部屋であれば2~4室にわたり活動すると報告されているといいます。

何を食べ、どこに潜んでいるのか?

ゴキブリの侵入を防ぐためには、家の中を「日頃からゴキブリが好む場所にしないことが重要です」と有吉さん。具体的には、食品や食器を放置しない、物陰の掃除をする、不衛生なものはすぐに処分する、整理整頓を心がけるなど、清潔でキレイな環境を保つことが大切だといいます。

そもそも、ゴキブリが好んで潜んでいる場所はどこなのでしょうか。

「暖かくて暗いところが好きなので、家電製品やOA機器などに潜伏することが多いです。冷蔵庫や電気ポットの下に集まったり、わずかな隙間でも入れるので、電話機の中に潜んでいることもあります」

気づかないだけで意外と近くに隠れているかもしれないゴキブリ。何をエサにして生きながらえているのでしょうか。

「家屋内に入ってくるゴキブリは雑食性なので、何でも食べます。食べカス、壁紙や本の表紙、仲間の死骸や糞など、あらゆるものを食べます。実は、自分の脱皮殻も食べてしまいます。また、水だけでも1ヵ月は生きることが可能です」

“1匹見つけたら100匹いる”は本当?

また、夜行性のゴキブリが活動するのは夜。もし、明るい場所や昼間に見かけたら注意が必要です。

「ゴキブリは警戒心が強いので、人間の視界に入るところには出てこないはずですが、明るいところに頻繁に出てきてしまったら、すでに多くのゴキブリが潜んでいるという可能性は否定できません」

ゴキブリはよく、“1匹見つけたら100匹隠れている”と言われますが、それには根拠があるといいます。

「そもそもゴキブリは、集合フェロモンによって集団で潜伏しやすいという性質があります。また、1つの卵から平均24個とたくさんの幼虫が孵化すること、普段は人目につきにくいところに潜んでいることを考えると、たまたま見た1匹はその家に住むゴキブリのほんの一部である可能性は高いと言えます」

普段からの対策と見つけた時の対処法

ゴキブリは増える前に対処するのが重要。ゴキブリの数が増えれば増えるほど駆除するのにも手間がかかるため、先制攻撃が効果的だといいます。

予防対策をするなら、置いておくだけで駆除できる毒餌剤がおすすめだそう。毒餌剤はメスの卵にまで作用が及ぶため、増殖を防ぐこともできるといいます。ただ、食べられたものや、一定期間経過したものは効き目がなくなっているので、定期的に新しいものに替える必要があります。

ゴキブリの最盛期を迎えるのは7月から8月。もし万が一、家の中でゴキブリに遭遇してしまったら、外に逃がす、はたいて潰す、ビニールに閉じ込めて捨てる……どのように対処するのが正解なのでしょうか。

「外に逃がすと、再び家の中に入ってきてしまうおそれがあるので、虫ケア用品を使用して仕留めましょう。その後、菌が付着するので素手では触らず、見るのが嫌ならティッシュ等でくるんでビニール袋に入れて処分してください。死骸はガムテープにくっつけると、感触を感じることなく処分できると思います」

もし、逃がしてしまったら……。家の中に隠れているゴキブリを徹底的に駆除するには、殺虫成分が部屋の隅々までいき渡るくん煙剤の使用が効果的だといいます。

「すでにゴキブリが卵を産んでいる場合、卵は殺虫成分を通しにくい殻に覆われているため、まずは1回、その2~3週間後にもう1回使えば、卵からかえった幼虫まで駆除することができます」

ただし、小さな子どもやペットがいたり、食器や食品のあるキッチンで薬剤を使いたくないという場合は、前述の毒餌剤に加えてハーブなどの天然成分を使った忌避剤を併用し、増える前に対策をするのが一番だといいます。

ゴキブリが嫌われている理由

ゴキブリが嫌われているのは、その見た目や動きだけではなく、実害をもたらすから。

「 ゴキブリの糞や死骸はアレルギーの原因になることがあります。またそれだけでなく、ゴキブリが、サルモネラ菌、赤痢菌、小児麻痺ウイルスといった病原菌を家の中に持ち込むこともあります。食品や貴重品を食害したり、排泄物や嘔吐物で汚染することも。OA機器や部品内へ侵入してショートを起こす原因になることもあるのです」

百害あって一理なしのゴキブリ。その生態と対策方法を知れば、万が一遭遇したとしても落ち着いて対処できるようになるかもしれません。