ジンベエザメ「目にうろこ」判明 眼球を引っ込めて隠す能力も 目を保護する仕組み解明

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沖縄美ら海水族館の水槽を泳ぐジンベエザメ=2018年11月

 【本部】沖縄美ら島財団(本部町)は3日、沖縄科学技術大学院大学(OIST、恩納村)と米ジョージア水族館との共同研究で、ジンベエザメが目を保護する仕組みを解明したと発表した。脊椎動物では唯一、白目部分をうろこが覆っていることが判明。眼球を引っ込めて隠す能力を持ち合わせていた。魚類で世界最大のジンベエザメの目は、体の大きさに比べて小さく、視覚にあまり頼らず行動しているとされていたが、近年は視覚が重要な役割を果たすとの説があった。研究結果は、その説を裏付けるものと言えそうだ。

 陸上にいる脊椎動物の多くは薄い皮膚(まぶた)で眼球を保護しているが、多くの魚類はまぶたを持たない。サメの仲間では、目を裏返すなどの方法が知られているが、多くの種類の仕組みは分かっていないという。目を引っ込めて眼球を隠す能力は、少数のサメで知られていたが、ジンベエザメで確認されたのは初めて。

 共同研究では、マイクロCT(高解像度X線断層診断装置)を用いて眼球の標本を観察し、白目の表面がうろこで覆われていることを特定。体表のうろこと形状が違って厚みがあるなど、物理的な刺激から目を守ることに特化していると考えられるという。

 沖縄美ら海水族館とジョージア水族館で飼育しているジンベエザメを観察した結果、目を眼球の入っているくぼみに引き込む能力があることも分かった。

 これまでにジンベエザメは体に対して目が小さいため、あまり視覚に頼らず、水圧や水流の変化を感じる器官の「側線」や嗅覚を頼りにしているとされてきた一方、近年は近距離の把握に視覚が重要な役割を果たしているとの説もある。

 同財団総合研究センターの冨田武照研究員(38)は「研究結果は、目を厳重に保護していることを示している。ジンベエザメにとって視覚が重要とする近年の説を支持するものだ」と指摘。「ジンベエザメは広く知られているが、外部形状に新発見がまだあることに驚いた」と話した。

ジンベエザメの目の拡大写真(左)と目を保護するうろこのマイクロCT画像(沖縄美ら島財団提供)
マイクロCTで撮影した目のうろこ(左)とその拡大(右上)。体表のうろこ(右下)と形状が異なる(沖縄美ら島財団提供)