空港の隣に新たな複合施設「羽田イノベーションシティ」

羽田空港の隣に最先端技術と日本文化の融合をテーマとした新たな施設が7月3日にオープンしました。新型コロナウイルスによって打撃を受けた中小企業をバックアップするための拠点も誕生しました。

先端技術と日本文化の融合をコンセプトに誕生したのが「羽田イノベーションシティ」です。京浜急行と東京モノレールの天空橋駅と直結しています。

<スカイデッキに無料の足湯>

羽田空港の滑走路を一望できるデッキには、開放的な空間で離着陸する飛行機を見ながらゆっくり入れる足湯があります。頭の真上を飛行機が飛んでいく様子も、条件が合えば見ることができそうです。料金は無料で、午前5時30分から午後11時30分まで利用できます。またタオルも販売しているので、手ぶらでも楽しめます。

施設は日本文化を感じられるデザインが施されつつ、先端技術にも触れられます。羽田の歴史を知ることができるコーナーは「空中タッチパネル」で操作できます。また、仮想と現実の融合をデジタル体験できる施設も今秋オープン予定です。今後、日本初の戦闘機フライト体験ができる施設や日本食が味わえるレストランエリアもできる計画です。

<ビジネス交流の場 新型コロナの相談も>

施設内には新型コロナの影響で厳しい状況が続く経済活動を支援する場も誕生しました。

全国の信用金庫が連携した「よい仕事おこしプラザ」は、ビジネス交流の拠点として全国各地の企業から自治体まで自由に商談することができます。オープン初日は、予約で満席になったブースで大企業と中小企業が互いの強みをプレゼンし、今後の発展につなげようと商談が行われていました。利用者は「普段出合うことのない企業と縁ができたので、すごくありがたい。できるところから事業展開始められたらいいと話ができたので、すごくよかった」(静岡県の建設業
)などと話していました。また、大手百貨店・三越伊勢丹による全国の企業とのリモート商談会も行われ、活発なやりとりがされました。

新型コロナの対策窓口も設けられ、融資はもちろん、ソーシャルディスタンスを保つための店舗づくりなど、あらゆる相談が可能です。城南信用金庫の川本恭治理事長は「羽田なので全国、そして世界中の人が集まる地。日本国内だけでなく、全世界の人々にこの場を利用してもらいたい。いろいろな企業が出合い、新しい商品や技術が開発されていけば素晴らしい」と話しています。

施設は今後、金融をはじめとした暮らしに関するさまざまな課題を解決できるよう、専門家を招いたセミナーなども開催していくということです。

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