熊本県、鹿児島県で猛烈な雨 大雨特別警報、流される家も

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球磨川が氾濫し、水に漬かった熊本県人吉市の市街地=7月4日午前11時46分(共同通信社ヘリから)
球磨川の氾濫で大量の泥水が流れ込む住宅地=7月4日午前6時50分ごろ、熊本県芦北町(住民提供)

 停滞する梅雨前線の影響で九州で猛烈な雨が降り、気象庁は7月4日午前4時50分、熊本県と鹿児島県(奄美を除く)の自治体に大雨特別警報を発表した。両県の11市町村が計約9万2200世帯、計約20万3200人に避難指示を出した。熊本県では津奈木町で心肺停止状態の2人が見つかり、芦北町では家が流されるなどして約10人と連絡が取れなくなった。

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 両県に大雨特別警報が発表されるのは初めて。大雨・洪水警戒レベルで最も危険度が高いレベル5に相当し、土砂災害や浸水、河川氾濫から命を守るための最善の行動が求められる。

 各地で土砂崩れが発生し、熊本県の広い範囲で球磨川が氾濫した。同県は陸上自衛隊に対し冠水被害が出た人吉市や芦北町などへの災害派遣を要請。内閣府は同県球磨村や鹿児島県阿久根市など20市町村に災害救助法が適用されたと発表した。

 熊本県内では停電も発生。九州新幹線は熊本―鹿児島中央の上下線で始発から運転を見合わせた。

 気象庁のレーダー観測では熊本県を中心に線状降水帯のような強い降水域が確認された。同県天草市では1時間に98ミリの猛烈な雨を記録し、観測史上1位の記録を更新。同県水俣市では降り始めからの総降水量が500ミリに達し、宮崎県西米良村で24時間降水量が380ミリ、鹿児島県さつま町で300ミリを超えた。

 気象庁によると、前線は5日にかけて西日本から東日本に停滞。また関東の南海上の低気圧が4日昼前にかけて東日本を通過するほか、東シナ海の低気圧も4日にかけて西日本、5日にかけて東日本を通過する見込み。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、西日本を中心に大雨の恐れがある。

 5日午前6時までの24時間予想雨量は多い所で東海250ミリ、関東甲信、九州180ミリ、近畿150ミリ、四国120ミリ、東北、北陸80ミリ。その後の24時間は東海、九州100~200ミリ、四国100~150ミリ、関東甲信、北陸50~100ミリ。