青森県平川・世界一の扇ねぷた/祭りは中止でも衣替え

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騎馬武者姿が勇ましい鏡絵に張り替えられた「世界一の扇ねぷた」=4日午前9時10分ごろ、平川市のねぷた展示館
新型コロナ収束を願い、見送り絵には般若の面を着けて舞う女性の姿が描かれた=4日午前11時20分ごろ、平川市のねぷた展示館

 毎年8月2、3日に青森県平川市で開かれる「平川ねぷたまつり」に出陣している「世界一の扇ねぷた」の絵の張り替えが4日、同市のねぷた展示館で始まった。5日まで。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため今年の祭りは中止となったが、市民を元気づけようと、「世界一の扇ねぷた運行実行委員会」が張り替えを決めた。

 絵は同市のねぷた絵師で書家の西谷昇仙さん(61)=青森山田高教諭=が13年連続で担当し、約2カ月かけて制作した。

 鏡絵のタイトルは「大光寺城主、左馬頭建広(さまのかみたけひろ)見参」。慶長年間に津軽為信の命を受けて大光寺城(現在の平川市大光寺)の城主となった左馬頭建広がさっそうと愛馬にまたがって登場する場面を描いた。

 見送り絵は、感染症の早期収束や平川の経済発展などを願い、周囲に七福神、中央に為信の娘で左馬頭建広の妻・富姫(とみひめ)が般若の面を着けて舞うさまを描いた。

 4日は、市商工観光課職員や実行委会員ら約30人が高所作業車2台を使い、絵を骨組みに張り付けて外れないようテグスで固定した。

 作業を見守った西谷さんは「思いを込めて制作した。墨ならではの濃淡や力強さを見てほしい」と話していた。

 世界一の扇ねぷたは高さ12メートル、幅9.2メートルある同市の名物。5日の作業終了後に一般公開する。