世界レスリング連盟（UWW）は7月3日、ホームページでUWW執行部が計画している今年下半期の主要大会の計画などを発表。オリンピック・イヤーである今年は開催予定がなかったシニアの世界選手権が、条件付きながら12月12日（土）～20日（日）にセルビア・ベオグラードで予定されていることが明らかとなった。
その前週には同所で世界ジュニア選手権が予定されており、条件がクリアされれば、ネナド・ラロビッチ会長の母国セルビアでジュニアとシニアの世界選手権が続けて実施されることになる。
条件が整わなかった場合、大陸選手権に変更される場合もあるとも報じている。例えば、11月にフィンランドで予定されているU23世界選手権が開催できなかった場合、その期間にU23欧州選手権としての開催を目指すという。
世界保健機関（WHO）と国際オリンピック委員会（IOC）の医療部門とコミュニケーションをとりつつ状況を見極める一方、開催の条件として、出場国が前年大会の上位10ヶ国のうち8ヶ国を含めた70％以上が含まれていることを挙げている。
この基準を世界選手権の男子フリースタイルに当てはめてみると、昨年は79ヶ国が参加しているので、56ヶ国のエントリーが必要。上位10ヶ国には、感染者数の多いロシア、米国、インド、イランなどが含まれている。
UWWが計画している主要大会は下記の通り。8月には9月以降の国際大会日程を決めることになっているが、これらの大会の最終決定は大会の2ヶ月前としている。世界カデット選手権は中止が決まっている。
・10月5日（月）～11日（日）：欧州カデット選手権（ポーランド・場所未定）
・10月19日（月）～25日（日）：欧州ジュニア選手権（マケドニア・スコピエ）
・11月23日（月）～29日（日）：U23世界選手権（フィンランド・タンペレ）＝従来からの予定通り
・12月4日（金）～10日（木）：世界ジュニア選手権（セルビア・ベオグラード）
・12月12日（土）～20日（日）：世界選手権（セルビア・ベオグラード）
なお、国際大学スポーツ連盟（FISU）は、10月15日までに予定されていた競技の世界大学選手権の中止を決めているが、ロシア・ニジニノブゴロドで10月27日（火）～11月1日（日）に予定されているレスリングの世界大学選手権は、現段階では中止の対象になっていない。
昨年の大会の出場国数と上位10ヶ国
【世界選手権】
■男子フリースタイル＝79ヶ国311選手
《国別対抗得点》［1］ロシア、［2］カザフスタン、［3］米国、［4］イラン、［5］ジョージア、［6］インド、［7］アゼルバイジャン、［8］ウズベキスタン、［9］トルコ、［10］日本
■男子グレコローマン＝64ヶ国311選手
《国別対抗得点》［1］ロシア、［2］ウズベキスタン、［3］ジョージア、［4］イラン、［5］カザフスタン、［6］日本、［7］ハンガリー、［8］キューバ、［9］アルメニア、［10］ドイツ
■女子＝55ヶ国252選手
《国別対抗得点》［1］日本、［2］ロシア、［3］米国、［4］中国、［5］ウクライナ、［6］カザフスタン、［7］モンゴル、［8］アゼルバイジャン、［9］ドイツ、［10］スウェーデン
【U23世界選手権】
■男子フリースタイル＝43ヶ国219選手
《国別対抗得点》［1］ロシア、［2］イラン、［3］アゼルバイジャン、［4］ジョージア、［5］モンゴル、［6］日本、［7］カザフスタン、［8］トルコ、［9］ウクライナ、［10］米国
■男子グレコローマン＝41ヶ国217選手
《国別対抗得点》［1］イラン、［2］ジョージア、［3］ロシア、［4］ウクライナ、［5］ベラルーシ、［6］日本、［7］トルコ、［8］アルメニア、［9］カザフスタン、［10］ハンガリー
■女子＝31ヶ国148選手
《国別対抗得点》［1］日本、［2］中国、［3］ウクライナ、［4］ロシア、［5］米国、［6］モンゴル、［7］カザフスタン、［8］カナダ、［9］ベラルーシ、［10］ルーマニア
【世界ジュニア選手権】
■男子フリースタイル＝43ヶ国230選手
《国別対抗得点》［1］ロシア、［2］米国、［3］イラン、［4］日本、［5］インド、［6］トルコ、［7］アゼルバイジャン、［8］ウクライナ、［9］ジョージア、［10］アルメニア
■男子グレコローマン＝47ヶ国255選手
《国別対抗得点》［1］ロシア、［2］イラン、［3］トルコ、［4］ジョージア、［5］ハンガリー、［6］アルメニア、［7］米国、［8］ウクライナ、［9］アゼルバイジャン、［10］ベラルーシ
■女子＝36ヶ国181選手
《国別対抗得点》［1］日本、［2］ロシア、［3］ウクライナ、［4］ポーランド、［5］中国、［6］米国、［7］、キルギス、モルドバ、［9］モンゴル、［10］インド
