知らないと損をする英会話術(29):「ダーリン」と知らない人から呼ばれた!どういう意味?

Darling(ダーリン)、Honey(ハニー)などとカップルで呼び合う姿は映画などでもおなじみですが、英語圏では知らない人からも呼ばれることがあります。今回はこれらの愛称が使われるシチュエーションと実際に使う際のコツを紹介します!

Pet name(ペットネーム)は親しみを込めて呼ぶニックネーム

名前以外のニックネームで相手に親しみを込めて使う呼び方をPet name(ペットネーム)と言います。日本語でも、本当に使っている人はいるのか知りえませんが「子猫ちゃん」と女性を呼ぶ場合がペットネーム(愛称)に当たります。

ところが、英語圏では知らない人同士でもDarling(ダーリン)などのペットネームを使うことが多くあります。イギリスやアメリカで、お店の店員さんからThank you, Darling(ありがとう、ダーリン)と言われて「え?なんで!?」と思ったことがある人もいるかもしれません。今回は、ペットネームが使われるシチュエーションと、実際に使う際のアドバイスをご紹介します。

親しい間柄、カップルや家族間で使うペットネーム

カップルや夫婦間で親しみを込めて呼び合うペットネームで、映画やテレビドラマでも同じみのものをいくつかご紹介しましょう。

例)Darling(ダーリン)

Baby, Babe(ベイビー、ベイブ)

Honey(ハニー)

ただしカップルのふたりだけの呼び名であるため、ほかの人からはまったく理解できないものも多く、プライベートなことなので、「パートナーとは何て呼び合ってるの?」というような話題はごく限られた友人とだけするほうが無難です。

またペットネームは、親が子どものことを、祖父母が孫のことをDarling(ダーリン)、Sweetheart(スイートハート)と呼ぶように、親しい家族の間で使われこともよくあります。

知らない人から言われるDarling(ダーリン)の意味

欧米では、会話の端々で相手の名前を言う習慣があります。

例)Hello, Mike!(マイク、こんにちは!)

Thank you, Kate.(ケイト、ありがとう。)

例えば簡単な挨拶の場面でも、日本語では名前は言わず「こんにちは!」の一言だけで失礼ではありませんが、英語では相手の名前を知っている場合は「Hello,○○(相手の名前)」のように必ず名前を言います。そのため、相手の名前を知らない人の場合もDarling(ダーリン)、Love(ラブ)、Sweetheart(スイートハート)、Dear(あなた)を名前の代わりに使う人が多くいます。

イギリス在住の筆者の経験からは、パブのスタッフ、バスやタクシーの運転手さん、八百屋などの小売店のスタッフなどが、下町のノリで愛想よく使うパターンが多いように感じられます。

例)パブのカウンターで注文の際に

What, darling?(何がほしいの?)

例)八百屋さんがおつりをくれる際に

2 Pounds, Love. (2ポンドのおつりです。)

慣れないと、知らない人からダーリンと呼ばれて、ぎょっとするというようなこともあるかもしれませんが、あくまで相手は親しみを込めて呼んでくれていると理解しましょう。ただし、若い人から年配者に使うことはまれで、40代以上の人が自分より若い人に使うことが一般的です。

また、男性に向かって使われることは少な目で、特に男性同士の場合は、年齢を問わずMate(メイト、友達)がよく使われます。地域によってはDuck(あひる)が性別や年齢を問わず頻繁に使われるなんてこともあります。

例)Are you alright, duck?(元気?)

英語ネイティブでなくても使えるペットネーム

これらのペットネームは、海外滞在先などで実際にご自身で使うのは、かなりハードルが高いフレーズかもしれません。英語ネイティブでなくても、気軽に使える筆者のおすすめシチュエーションは次の2つです。

まず、あなたが女性なら、小さな子どもに向かってSweetheart(スイートハート)を使うのがおすすめです。

例)Be careful, sweetheart.(気を付けてね。)

名前を知らない小さなお子さんを注意する際などにSweetheartを最後につけると、柔らかい印象になります。

そして、もしあなたが男性なら、男性の店員さんなどへのお礼の際にMateを使うことをおすすめします。

例)Thank you, mate(ありがとう!)

本来は、親しい人同士で呼び合うペットネーム。実は、日常生活の中でもDarling(ダーリン), Honey(ハニー)といったペットネームで知らない人から呼ばれることがしょっちゅうあることをご紹介しました。これらのフレーズが抵抗なく使えるようになったら、英語ネイティブの仲間入りの証かもしれませんね。

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