銀行員から果樹農家に 宮崎遥さん 飯坂・東湯野の組織支援

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果樹農家としての独立を目指し、日々農作業に打ち込む宮崎さん

 福島市の宮崎遥さん(34)は銀行員を辞め、果樹農家としての新規就農に向け活動している。同市飯坂町東湯野の中堅・若手農家らによる新規就農者支援組織の後押しを受け、今年十二月の独立を目指す。「自信を持っておいしいと思える果物を作りたい」と意気込む。

 宮崎さんは二〇一八(平成三十)年十二月まで県内の銀行で働いていた。行員として他企業の社長らと接していく中で、独立への思いが強まっていった。親戚や知人の果樹園で農作業を手伝い、農業に興味を持った。約十年勤めた銀行を退職し、果樹農家に転身することを決意した。

 昨年四月から一年間、県農業総合センター果樹研究所で研修を受け、栽培の基礎を学んだ。今年四月から市内飯坂町の鈴木農園と雇用契約を結び、農園を手伝いながら独立に向けて毎日のように農作業に打ち込んでいる。

 東湯野地区は高齢化や人口減少、後継者不足などによる農業離れが進み、耕作放棄地や遊休農地が増加している。支援組織「東湯野ふるさと保全組合KA-KA-SHI組(かかしぐみ)」は、農業や地域のコミュニティーの消滅を防ぐため、二〇一九年三月に発足した。会員数は八人で、鈴木農園の鈴木満さん(40)と果樹園きつないの橘内義知さん(42)が共同代表を務める。耕作放棄地の担い手確保、地域住民の雇用創出などの活動も行い、地域活性化を進める。

 宮崎さんのケースは、発足後初めての新規就農者支援となる。鈴木さんが中心となり、宮崎さんが使う農地や農機具を提供した。今後も技術指導や販路の紹介など、あらゆる面でサポートしていく。

 宮崎さんはモモとリンゴの生育開始に向け、自身の畑でも徐々に作業を始めている。「ゆくゆくは自分も他の新規就農者の支援などに協力したい」と将来を見据えている。