長崎県水泳選手権 女子50バタ 仲田(長崎SC)県新V 早田(福岡大)、小関(ビート長崎)MVP

 水泳の長崎県選手権は4、5日、長崎市民総合プールで行われ、女子バタフライの仲田葵(長崎SC)が50メートルで27秒43の県新、100メートルで1分2秒79の県高校新をマークした。
 県水泳連盟の新型コロナウイルス感染防止対策指針に沿って、無観客で32種目を実施。選手は4種目ごとに会場入りしてウオーミングアップ、レース、退場の手順を繰り返した。リレー種目は行わず、タイムレースで競った。
 男子100メートル、200メートルバタフライ、200メートル個人メドレーの3冠に輝いた早田昌太郎(福岡大)、女子100メートル平泳ぎを1分11秒94で制した小関葵(ビート長崎)が最優秀賞を受賞した。男子50メートル、100メートル自由形は森山遼(長崎南山高)が、それぞれ24秒03、53秒25で優勝した。

【女子100メートル平泳ぎ】1分11秒94で制した小関(ビート長崎)=長崎市民総合プール

女子50バタ 仲田(長崎SC)県新V 日本選手権切符つかむ 泳げない時期に体づくり

 女子50メートルバタフライで27秒43の県新記録を樹立した仲田(長崎SC)。短水路の日本選手権(10月・東京)の参加標準記録(27秒52)もクリアした。6歳から憧れてきた大舞台の切符をつかんだ16歳は「この試合に懸けてきたからうれしい」と白い歯をこぼした。
 本当は3月のJOCジュニアオリンピックカップで、全国デビューするはずだった。だが、コロナ禍で中止となり、インターハイや国体の開催も見送られた。ショックは大きかったが、夏井コーチと相談して「日本選手権を目指そう」と照準を合わせてきた。
 泳げない時期は体づくりに力を注いだ。ひたすら手首や体幹、背中のトレーニングを繰り返した。「もともと柔軟性があり、ひとかぎで進む距離は長い」(夏井コーチ)という特長が、筋力強化で最大限に引き出された。結果、自己ベストを1秒も上回る驚きのタイムにつながった。
 諫早商高の2年生。今大会は100メートルバタフライも県高校新となる1分2秒79をマークした。「せっかく全国大会に出ても予選で落ちるのは、ちょっと嫌。来年のインターハイも行きたい」。伸び盛りのヒロインは、さらなる高みを見据えていた。

【女子100メートルバタフライ】1分2秒79の県高校新をマークした仲田(長崎SC)。50メートルバタフライは27秒43の県新記録を樹立した=長崎市民総合プール

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