赤マル急上昇中!? 開幕から2週間半、12球団で輝きを放つ新星たち

ソフトバンク・栗原陵矢(左)、ヤクルト・西浦直亨【写真:藤浦一都、荒川祐史】

ソフトバンクの栗原はここまでチームトップの打率をマークする

新型コロナウイルスの感染拡大により、3か月遅れの6月19日に開幕したプロ野球。7月5日で開幕から2週間半が経過し、セ・リーグは5カードを終えて対戦が一巡した。同一カード6連戦のパ・リーグは3カードが終了し、各球団が15試合ずつを戦い終えた。

セ・リーグでは巨人、パ・リーグでは楽天がそれぞれ首位に立つ今季のプロ野球。ここまでの戦いを見ても、楽しみな新星や、期待されながらなかなか芽の出なかった選手の覚醒ぶりが見られる試合が続いている。そこでここでは赤マル急上昇中の打者たちに注目してみたい。

・ソフトバンク:栗原陵矢捕手

プロ6年目で初めて開幕スタメンの座を掴み取った栗原。そこから全15試合にスタメン出場し、チームトップの打率.317、同トップタイの13打点を記録し、すでにチームに不可欠な打者の1人となっている。

・楽天:太田光捕手

パ・リーグの首位を走る楽天では、プロ2年目の太田の活躍が光る。浅村をはじめ、ロメロ、鈴木と強力な打者たちの中にあって太田もリーグ7位となる打率.343をマーク。バッティングだけでなくリード面でも投手陣を引っ張っており、一気に正妻の座を手にした印象だ。

覚醒の気配漂う広島堂林、本塁打を量産するヤクルト西浦

・日本ハム:野村佑希内野手

日本ハムの“ロマン”と言えるのが、高卒2年目の野村だろう。ここまで12試合に出場して打率は.222と高くない。ただ、7月2日のソフトバンク戦で内角の難しい球をスタンドまで運んでプロ1号を放つと、その試合の第5打席では守護神の森からサヨナラ二塁打。さらに5日の試合でも2号ソロを放っており、勝負強さとスケールの大きさを感じさせている。

・広島:堂林翔太内野手

プロ入りから11年目を迎えた28歳に覚醒の時が訪れている。長らくカープファンから期待されていた堂林。ここまで鈴木誠也に次ぐチーム2位の打率.395、出場した試合では7試合連続安打を放っている。開幕当初は7番だったものの、4日の阪神戦では5番を打つなど、期待が高まっている。

・DeNA:佐野恵太内野手

筒香のレイズ移籍に伴い、今季から4番を任されている佐野。ラミレス監督からの期待に応え、ここまでの15試合で打率.350と結果を残している。ここまで本塁打はゼロだが、筒香とはまた異なる“繋ぎの4番”として、前後を打つソトやオースティン、ロペスといった助っ人たちと強力な打線を支えている。

・ヤクルト:西浦直亨内野手

他球団の強打者たちの中にあって異彩を放っているのが、ヤクルトの西浦だ。ここまで5本の本塁打を放ち、これはセ・リーグ2位タイの数字だ。1位は6本の広島鈴木で、同じ5本は中日ビシエド、DeNA宮崎、巨人岡本と錚々たる顔ぶれが並ぶ。西浦は開幕当初は2軍。ここまででまだ30打席しか立っておらず、6打席で本塁打1本と、驚異的な本塁打率を記録。さらに同点弾や逆転弾ばかりと、ここ1番での勝負強さも際立っている。

・巨人:増田大輝内野手、ロッテ:和田康士朗外野手

昨季はソフトバンクの周東佑京内野手がブレークを果たした“走塁のスペシャリスト”。今季はここまで巨人の増田大、ロッテの和田の2人が、それぞれそうした役割として結果を出している。増田大が阪神・近本に次ぐ4盗塁、和田も先輩の荻野、楽天島内に次ぐリーグ3位タイの4盗塁を記録している。増田はスタメンでの出場機会も得ているが、一気に定位置を確保できるだけの活躍を見せられるか。(Full-Count編集部)

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