田中がチームに再合流 112マイルが頭部直撃も軽傷

ヤンキース生え抜きのベテラン外野手、ブレット・ガードナーによると、田中将大がチームに再合流し、自力でグラウンドを歩き回り、クラブハウスでもいつも通りの姿を見せていることに、チームは安心しているという。田中は日本時間7月5日に行われた実戦形式の打撃練習で、ジャンカルロ・スタントンの打球が頭部を直撃し、ニューヨークの病院で精密検査を受けていた。

アーロン・ブーン監督によると、田中の頭部を直撃したスタントンの打球の初速は、時速112マイル(約180キロ)を計測していたようだ。ブーンは田中に軽い脳震盪の症状が見られることを明らかにしたが、幸いにも大事には至らなかった。

「彼の現在の状態には本当に安心しているよ。昨夜はよく眠れたみたいだし、食欲も失われていないみたいだ。でも、毎日慎重に様子を見ていく必要がある。長い時間が掛からないことを願っているよ」と指揮官は今後の見通しについて語った。

田中はメジャーリーグ機構が定める脳震盪プロトコルの手順に従って本格復帰への準備を進めていくため、症状の回復状況次第では、シーズン開幕に間に合わない可能性もある。ブーンは田中がレギュラーシーズン第1週の試合に間に合うかどうかについて明言を避けた。

なお、田中が頭部に打球を受けたこともあり、田中よりも後に登板したジョーダン・モンゴメリーはL型の防球ネットを使用。日本時間7月6日に行われた実戦形式の打撃練習では、ジェームス・パクストンも防球ネットを使用して投球を行った。

「あの出来事を目にした後だから、特に最初の登板では安全にプレーしたいと思ったんだ。めったに起きないことだけど、昨日の出来事は恐ろしかったからね」とパクストン。ただし、「次に登板するときは、より実戦に近い形式で投げるために、たぶん防球ネットは使わないと思うよ」とも話していた。

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