長崎県高校野球大会 出場54チームの横顔・2 大村工、九州文化学園、諫早、国見、島原、西海学園、長崎南、西陵

◎大村工

今大会屈指のスラッガー、大村工の作本

 4年前の夏に準優勝。以降は思うような成績を残せなかったが、昨秋に4強入りした。「夏こそ長崎ナンバーワンに」とモチベーションは高い。1番から9番まで長打が期待できる。中でも注目は188センチの大型スラッガー作本想真。140キロ近い直球を武器に投手陣の一角も担う。エース左腕の三丸和真は安定感があり、右腕の田崎大智も球の切れがいい。

◎九州文化学園

 昨季よりも守備力はやや落ちるが、攻撃が最大の魅力。6月20日の練習試合で2打席連続本塁打を記録した2番の宮崎友也、チーム一の長打力を誇る4番の羽鶴元人はともに体重100キロ超で相手に威圧感を与える。チームが掲げる「ゴリラ打線」で主導権を握れるか。エース右腕の金子颯眞はチェンジアップがいい。主将としてバックを鼓舞する投球を見せたい。

◎諫早

 昨夏は2回戦で準Vの鎮西学院に2-4と惜敗。悔しさを糧に攻守を磨いてきた。昨夏も登板した右腕の山口桂汰はマウンド度胸がいい。打線はどこからでも好機をつくり、中軸の山本凌央は勝負強く、増山碧生はパンチ力がある。守備は主将で三塁の山本大地、中堅の増山が軸。三塁コーチャーの佐藤義晃はメンバーのコンディションの調整などでチームを支える。

◎国見

 昨秋は合同チームだったが、今夏はソフトテニス部からの助っ人2人も加えた11人で挑戦。4年ぶりの夏の初戦突破に燃える。攻守の中心は主将の濱崎貴耶。長打力があり、俊足で守備範囲も広い。和泉貴大、磯部啓太、尾崎悠誠らも含めた上位打線で得点を狙う。走塁など細かいミスを減らすのが課題。エース左腕の石井春汰は変化球を低めに集めて打たせて取る。

◎島原

 昨秋は3回戦まで進出。公立の普通校でグラウンドが狭く、時間も限られる中、3年生を中心にテニスボールを使った打撃練習など工夫を重ねてきた。右下手の坂本皓一は強気のピッチングが持ち味。双子の吉田有志、圭志兄弟、石橋克輝らとの継投でしのぐ。守備は遊撃の池田和樹、主将で三塁の宮崎大翔が中心。打線は宇土颯汰の長打力に期待がかかる。

◎西海学園

 2年前は3回戦まで進んだ。鍵を握るのは2年生のエース左腕中里憂斗。今年に入ってチェンジアップを習得し、投球の幅を広げた。スタミナが課題で、同じ2年生の右腕大村翔馬への継投がポイントになりそう。打の中心は主将の豊藤駿稀。平城透弥は犠打がうまく、永安壱成の勝負強さも注目。守備は捕手の豊藤、肩が強い三塁の円城寺源生らが支える。

◎長崎南

 昨秋の初戦でコールド負けして以降、守備の安定感向上とピンチでの精神面を強化。最近の練習試合は主将の大串亮介を中心に、接戦に持ち込めるようになってきた。投手は昨夏からマウンドに立つ林洸圭、太田優樹が中心。林はスライダー、太田は直球を軸に打ち取る。打線は俊足の治田柊耶、大串らでチャンスをつくり、パンチ力のある中田優太らに回したい。

◎西陵

 西彼杵-長崎鶴洋の勝者と初戦で顔を合わせる。投手陣は速球派の力永直哉、コントロールがいい松永伊生の両右腕らさまざまなタイプがそろう。バックは主将で遊撃の植木光太郎、二塁の泉賢伸を中心に無駄な進塁を許さない。打線は大浦優斗、川口健人らが主軸を担う。全員が足を絡めてチャンスをつくり、2年ぶりの夏の勝ち星をたぐり寄せられるか。


© 株式会社長崎新聞社