小池百合子氏圧勝で再選 都知事選挙

 任期満了に伴う都知事選挙は5日投開票され、無所属で現職の小池百合子氏(67)が有効投票の約6割を獲得し圧勝、再選を果たした。投票率は55%。前回より4.73ポイント低かった。

 小池氏は366万票を獲得。一方、立憲、共産、社民の支援を受けて挑んだ無所属新人の宇都宮健児氏(73)は84万票にとどまり、れいわ新選組の新人で元参院議員の山本太郎氏(45)も65万票に、熊本県元副知事で日本維新の会から推薦を受けて挑んだ無所属新人の小野泰輔氏(46)も61万票にとどまった。今回の選挙には22人が立候補していた。

 小池氏はコロナ対策へ医療機関への支援や第2波に備えた補正予算への取り組みを述べるとともに、東京オリンピック・パラリンピックについては規模を縮小・簡素化する方針を示している。

 都知事を巡っては第18代都知事の猪瀬直樹氏が徳洲会グループからの不透明な借入金問題で辞任、次いで当選した19代都知事・舛添要一前都知事も政治と金を巡る公私混同疑惑で辞任に追い込まれるなどしていた。小池氏には政治と金を巡るスキャンダルもなく、コロナ対応、東京オリンピック・パラリンピックへの対応などを踏まえ、都民の間にトップを変えるより続投させるべきとの考えが働いたとみられる。

 立憲民主党の長妻昭選対委員長は「力が及ばなかったことを深くお詫びいたします」と陳謝したうえで「敗因を分析した上で、今回の都知事選挙で培った、市民と野党各党との協力体制を財産とし『お互い様に支え合う社会実現のため』来るべき総選挙に備える」とする談話を発表した。(編集担当:森高龍二)

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