フェスティバル/トーキョー20が開催決定:テーマは「想像力どこへ行く?」

舞台芸術やアートを通して人々の多様な交流を生み出してきた「フェスティバル/トーキョー」(F/T)。その第13回が今年10月16日~11月15日に開催されることが決定した。

新型コロナウイルスの感染拡大により、これまで通りの人の移動、交流が難しくなってきた今、体が留まっても働かせることができる一人ひとりの「想像力」の役割が増している。このことから今年のF/Tでは、「想像力どこへ行く?」をテーマに、人や都市から始まる舞台芸術祭ならではの新しい舞台芸術のかたちを提示していく。

フェスティバル/トーキョー20のメインビジュアル

参加作家は、杉山至、坂本遼、佐々木文美、中村友美の4名からなる舞台美術家コレクティブのセノ派、Hand Saw Press、ドイツのファビアン・プリオヴィル・ダンス・カンパニー、松井周×キム・ジョン、村川拓也、テアター・エカマトラ、BIPAM。作家による演劇、アートプロジェクト、ダンスなどのほかに研究開発プログラムや教育普及プログラムも行われる。会場は、東京芸術劇場、あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)、トランパル大塚、豊島区内商店街、そしてオンライン会場などが中心となる予定だ。

モモンガ・コンプレックス ©北川姉妹
セノ派 Photo: Ryosuke Kikuchi

F/T20のディレクターを務める長島確、河合千佳はステートメントの中で次のように述べている。「感染症との付き合いが長期にわたると予想されるなか、どれだけ形を変えてでも、国内外含めた交流の通路を確保し、未来に何かが生まれる可能性を耕しつづけることが必要だと考えて、フェスティバルの開催を決めました」。

感染症対策を実施した新しい上演・上映スタイルを探りながら、F/T20でしか出会えない舞台芸術プログラムをはじめ、まちなかでの上演や、オンラインを活用したプログラム、若手アーティストと協働する事業、市民参加型の作品など、多彩なプロジェクトが展開される。

なお、F/T20のアートディレクターは、去年のロゴリニューアルを手がけたAllright Graphicsの髙田唯が務める。去年のロゴをベースとし、イラストレーターの芳賀あきなとともにすり合わせをしたというロゴも、コロナ禍の状況を反映。国境に関係なく、行きたい時に行きたいところへ飛んでいく鳥をシンボルとしている。

フェスティバル/トーキョー20のメインビジュアル

© 特定非営利活動法人GADAGO