【新型コロナ】大雨で県内の避難所開設 対策整わず

九州に大雨を降らせ、大きな被害をもたらしている梅雨前線の影響で、和歌山県内でも降水量が増え、和歌山地方気象台は、土砂崩れに警戒し、河川の増水に注意するよう呼びかけていて、県内の市町村の中には、避難所を開設した自治体もありますが、新型コロナウイルス感染症に対応するため、これまでとは違った準備に追われています。

このうち、みなべ町では、きょう午後5時に町内の山間部で土砂災害に警戒するため、高城(たかぎ)地区と清川(きよかわ)地区のあわせて651世帯1804人を対象に、2カ所の避難所を開設しました。

午後6時の段階で避難者はいませんでしたが、みなべ町では、避難所に職員を派遣し、受付で非接触型の体温計で熱をはかれるよう整えたほか、マスクと消毒液も準備しました。しかし、密接にならないようにするためのパーテーションがまだ準備できておらず、担当者は、「避難者が訪れた場合には、パーテーションを設置したときよりも距離をとって配置し、互いに近寄らないよう呼び掛ける」と話していました。

和歌山県によりますと、5月末に新型コロナウイルス感染症への対応を盛り込んだ避難所運営マニュアルの作成モデルを市町村に配布していて、現在、自治体がそれぞれの避難所の運営について検討しているということです。

全国的には、新型コロナ感染の影響で避難者が密にならないようにするため、収容できる人数が限られてくる恐れがあるとも言われていて、県は、作成モデルの中で、民間の宿泊施設を利用することも一つの案として提示しています。

県内では、すでに那智勝浦町が、独自にホテルや旅館と協定を結んでいますが、この経費については、市町村などの負担となります。

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