熊本県南豪雨、死者49人に 激しい雨で捜索難航

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足元がぬかるむ中、行方不明者の捜索が続く津奈木町福浜地区の土砂崩れ現場=6日午後4時50分ごろ(高見伸)

 豪雨被害が発生した熊本県南地域では6日、浸水した球磨村渡の特別養護老人ホーム「千寿園」の入所者14人を含め、新たに27人の死亡が確認され、死者数は計49人、心肺停止1人となった。行方不明も11人に上り、警察と消防、自衛隊などが捜索を続けたが、激しい雨に阻まれ難航。59集落が孤立状態とみられる。県北地域でも午後、雨脚が強まり、玉名市や荒尾市など10市町村が避難指示・勧告を相次いで出した。

 死者の内訳は、人吉市17人、球磨村17人、芦北町10人、八代市3人、津奈木町1人、住所地不明1人。住所地不明の1人は、宇城市の海岸で遺体で発見された。県と県警が今回の豪雨災害に関連しているとみて、集計に含めた。

 心肺停止は人吉市で1人。行方不明は、球磨村6人、人吉市2人、津奈木町2人、芦北町1人。災害現場で生死を分けるとされる「発生72時間」が迫る中、警察と消防、自衛隊などが捜索に当たった。

 県によると、6日午前10時の時点で、7市町村59集落の最大2700世帯の安否が確認できていない。県や自衛隊はルート確保に向けて、一部地域で土砂や流木の撤去作業を始めた。県南地域では、少なくとも医療施設26カ所、高齢者施設20カ所、保育所8カ所が浸水。小中高校と特別支援学校の計9校でも床上浸水などの被害が出ている。

 この日も朝から降り続いた激しい雨の影響で、八代市や人吉市など12市町村が一時、約9万3千世帯約20万5千人に避難指示を発令。午後には、梅雨前線の北上で県北地域でも非常に激しい雨が続き、避難指示・勧告や避難準備情報が相次いだ。(臼杵大介、野方信助、内田裕之、中尾有希)