【新型コロナウイルス関連倒産】補正下着製造の(株)ジョエル.エム(栃木)が破産申請へ、ベトナム工場での人件費高騰も一因

 (株)ジョエル.エム(TSR企業コード:262029243、法人番号:1060001011626、那須郡那須町大字寺子乙3921、設立1971(昭和46)年11月、資本金2000万円、前川尚輝社長)は6月25日、事業を停止し、破産手続きを伊澤正之弁護士(伊澤正之法律事務所、宇都宮市小幡1-1-33、電話028-650-6161)に一任した。
 負債総額は1億8419万円(2020年1月期決算時点)。

 補整下着の製造業者。ボディスーツ、ガードル、ウエストニッパーなどの補整下着の加工を中心に、ウェディングドレスやダンスウエアの製造も行っていた。本社工場のほか、福島工場、ベトナム工場(現地法人)の3拠点で製造し、ピーク時の2006年1月期には約6億円の売上高を計上した。
 しかし、国内需要の低迷により2019年1月期以降は売上高が2億円を下回って推移。また、ベトナム工場の人件費高騰などもあり、同期以降、2期連続で赤字を計上し企業体力を消耗していた。こうしたなか、新型コロナウイルスの影響で各工場の停止を余儀なくされ事業継続を断念し、今回の措置となった。

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