7人の「特徴的な選手」 ヤンキース・ジャッジらが選出

マイク・トラウト(エンゼルス)のようなオールラウンド・プレーヤーは非常に魅力的だが、そうした選手は数多く存在するわけではない。しかし、1つのツールやスキルだけを取り出せば、トラウトよりも魅力的な選手は多数存在する。メジャーリーグ公式サイトのマイケル・クレアは特徴的なスキルを備えた選手として7人をピックアップしている。

最も強い打球を打つ選手

アーロン・ジャッジ(ヤンキース)は球界トップクラスのパワーを持つ選手である。昨年の打球の平均初速95.9マイルはメジャー最高。2018年の94.7マイル、2017年の94.9マイルも同様にメジャー最高だった。

最も悪球打ちが上手い選手

好成績を残すためにはボール球に手を出さないのが鉄則だが、コリー・ディッカーソン(マーリンズ)には当てはまらない。Statcastのデータによると、昨年200打席以上の選手のうち、ストライクゾーン外のボールを追いかけた打席でプラスの得点を叩き出しているのはディッカーソンだけ。タイラー・ネークイン(インディアンス)がプラスマイナスゼロ、残りの298人は全員がマイナスの数値となっている。しかもディッカーソンはゾーン内(+7)とゾーン外(+5)で同レベルの数字を記録しているから驚きだ。

最も三振をしない選手

近年のメジャーリーグでは三振の数が右肩上がりとなっているが、ウィリアンス・アストゥディーヨ(ツインズ)の三振率はわずか3.9%である。これは昨年200打席以上の選手で最も低かった。2番目に低いのは同僚のルイス・アラエスだが、それでもアストゥディーヨの2倍近い数字。アストゥディーヨより三振率が低い選手を見つけるためには1999年(トニー・グウィンが3.1%)までさかのぼらなければならない。

最も足が速い選手

昨年のスプリント・スピード1位は時速30.8マイルを記録したティム・ロカストロ(ダイヤモンドバックス)だった。盗塁を17度試みてすべて成功させ、メジャーデビューから22連続盗塁成功を継続中。また、わずか250打席で22死球を記録するなど、「最も死球が多い選手」という一面も持ち合わせている。

最もボールを逸らさない選手

強肩かつフレーミング技術に優れた捕手として知られるロベルト・ペレス(インディアンス)は、昨年118試合に出場して1度もパスボールを記録しなかった。ペレスより多くの試合に出場してパスボールがゼロだった捕手は過去に3人だけ。投手の起用人数や変化球の種類が増えていることを考えると驚異的な記録と言える。

最も速い球を投げる選手

メジャーリーグの世界において「速球王」はアロルディス・チャップマン(ヤンキース)の代名詞だったが、ジョーダン・ヒックス(カージナルス)がその座を奪った。昨年は故障により28.2イニングしか投げられなかったが、100マイル以上206球はメジャー最多。トミー・ジョン手術のリハビリを終え、今年中に戦列復帰を果たす予定となっている。

最も変化が大きい球を投げる選手

横方向への変化が大きいスライダーを「フリスビー・スライダー」と呼ぶことがあるが、チャズ・ロー(レイズ)が投げるスライダーは「フリスビー・スライダー」と呼ぶに相応しいボールだ。横方向の変化幅22.8インチはメジャー最高。ちなみにホームベースの幅は17インチである。

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