【MLB】頭部に打球が直撃した田中将大 米メディアが後遺症に悩まされた選手を紹介

頭部に打球が直撃し倒れこむヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

脳震とうの後遺症に悩まされたフレイジャー、エルズベリーの例を紹介

4日(日本時間5日)のサマートレーニング中に頭部に打球が直撃したヤンキースの田中将大投手。病院での精密検査の結果、軽い脳震とうと診断された。アクシデント翌日にはチームにも合流している田中だが、後遺症の可能性はないのか。ニュージャージー州最大のメディア「NJ.com」では「ヤンキースのマサヒロ・タナカに関する近況報告は、報じられているほど素晴らしいものではないのかもしれない」と伝えている。

記事では田中を襲ったスタントンの打球が112マイル(180.4キロ)だったことに触れ「タナカが深刻な脳震とう、あるいは頭蓋骨が骨折していると医者が伝えていたとしても、誰も驚かなかったことだろう。(スタントンの打球直撃は)それ程恐ろしい光景だった」と打球直撃の瞬間を説明。その後の経過や無事を綴った田中のツイート内容を紹介しつつ、「しかし、大事なことがある。頭部の怪我は理解しにくいということだ。中には早く完治する場合もある。それ以外では悪夢となる場合もある」とし、かつてヤンキースで脳震とうの後遺症に悩まされた2選手の例を伝えている。

2018年、外野手のクリント・フレイジャーはスプリングトレーニングの試合中に左翼フェンスに頭をぶつけ、軽い脳震とうと診断された。フレイジャーはその後、断続的なめまいや一時的な記憶喪失といった脳震とうの症状に苦しみ、そのシーズンは69試合、うちメジャーではわずか15試合の出場に留まった。2017年5月にはロイヤルズ戦で中堅を守っていたジャコビー・エルズベリーがフェンスと激突し試合中に途中交代。そのまま故障者リスト入りするなど、脳震とうの影響は後々になってみないとわからない部分も多い。

それでも「ヤンキースが楽観視するには理由がある。タナカのタフネスを疑問視する者など一人もいないからだ」とこれまで幾度も怪我や不調を乗り越えてきた田中の復活を期待。何事もないことを祈るばかりだ。(Full-Count編集部)

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