ファジ 観客入れ公式戦へ対策万全 リーグ再開後初、唯一の開催

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発熱を調べるサーモグラフィーの使い方を確認するファジアーノ岡山のスタッフ

 サッカーのJリーグが観客を入れての公式戦を解禁する10日、J2ファジアーノ岡山はホームのシティライトスタジアム(岡山市)で北九州と対戦する。新型コロナウイルス感染症によるリーグ中断後では、J1、J3を含めて最初の有観客試合となる。3500人を超える来場が見込まれる中、クラブは「サッカー界のトップバッターとして責任感を持って運営する」と気を引き締める。

 「ようやくサポーターの皆さんを迎えられる日がやって来る」。ファジアーノの渡辺健司運営部長はかみしめるように話す。10日はプロ野球も観客を入れ始めるが、Jリーグでは唯一の開催。注目を集めるだけに、リーグが示す新型コロナ対応ガイドラインに沿って感染対策に万全を期す。

 政府の指針では、観客数は最大で5千人か収容人員の50%の少ない方と定められている。「3密」回避を図るため、上限をさらに絞り込んで3500~4千人に設定。スタジアムの座席は1席に対し、左右それぞれ3席を使用不可とし、ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)を確保する。

 密接状態となりやすい入場時は特に対策を練ってきた。開門を待つサポーターが1メートルの間隔を保つことができるよう、地面にテープで待機位置を記す。誘導や案内をするスタッフも増員する予定。発熱の有無が映像で分かるサーモグラフィーを初めて導入し、37.5度以上の場合は入場できない。また全ての出入り口にアルコール消毒液を配置する計画で、スタジアム外の飲食ブースや喫煙所は設けないなどの措置も取る。

 一方でサポーターに協力を求める部分も多く、観戦時のルールをホームページに掲載するなどし、徹底を促す。マスク着用はもちろん、試合中の禁止事項として声を出しての応援や手拍子、タオルマフラーを振る行為などを挙げている。

 ファジアーノが有観客試合を行うのは、1万2434人を集めた2月23日の今季開幕戦以来。4カ月間もの中断、無観客試合を経て、リーグは新たな局面に入る。北川真也社長は「北九州戦はクラブにとって大きな一歩になる。サポーターの皆さんには心苦しいお願いもあるが、一緒になって安全、安心なスタジアムをつくっていきたい」と話す。

来場者同士が密着しないよう、使用可能な座席には赤いテープで印を付けた。さまざまな感染防止策を施し、観客を迎え入れる=2日、シティライトスタジアム