世界初の新型コロナウイルス小説・海堂尊『コロナ黙示録』発売。

世界初の新型コロナウイルス小説『コロナ黙示録』が7/10発売となる。

コロナが襲来し、 世界は変わった。 「密」を避けるため窓を開けると、 隠されていたものが露わになった。 政府や行政が隠蔽してきたものを、 市民は目の当たりにした。為政者が国民の幸福など、 かけらも考えていなかったことも。医療がどんな時も、 人々に徹底的に奉仕する、 ということも。市民は、 なにが本当に大切なことか、 ということを思い知らされた。

そこにこそ、 コロナ禍の本質がある。 人々は立ち止まり、 振り返り、 新たな一歩を踏み出そうとしている。 旅立ちの時、 出発点を覚えておくことは大切だ。 これはコロナ時代の原初を凍結保存した物語である。 今後、 何かあったら繰り返し読み返して欲しい。 そう、 ひとつの黙示録のように。

桜宮市に新型コロナウイルスが襲来。 その時、 田口医師は、 厚労省技官・白鳥はーーそして“北の将軍”速水が帰ってくる! 2020年、 東京オリンピックを前にした世界に、 新型コロナウイルスが襲来した。 豪華クルーズ船ダイヤモンド・ダスト号で感染者が発生、 この対応で厚労省をはじめとする安保政府は後手に回る。 一方、 北海道の雪見市救命救急センターでもクラスターが発生。 速水晃一センター長は対応に追われる。 東城大学医学部付属病院ホスピス病棟、 黎明棟ではクルーズ船感染者を引き受けることになる。 新型コロナウイルス対策本部の委員長に任命された医師の田口公平は、 その任にあたる。 そんななか、 東京ではかつて、 「日本三分の計」を打ち出し、 挫折した元浪速府知事・村雨を筆頭に政策集団・梁山泊が安保内閣の打倒をめざしていた・・・。

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