長崎県高校野球大会 出場54チームの横顔・6 長崎商、五島海陽、海星、瓊浦、対馬、長崎工

俊足巧打でチームを引っ張る長崎商の金田

◎長崎商

 昨夏4強のメンバーが複数残る。秋は準々決勝で敗れたが、創成館と0-1の接戦を演じた。小学生からバッテリーを組む左腕の一ノ瀬幸稀と相川晃甫を柱に、堅実に試合を運ぶ。打線も昨季から中軸を担う相川を筆頭に、俊足巧打の石川寛太や金田幸大、一発がある馬津川航ら好選手が並ぶ。堺直孝らが小技を絡めながら、場面に応じた多彩な攻撃を展開できる。

◎五島海陽

 昨夏は9年ぶりに夏1勝を挙げて3回戦に進出。秋は1回戦で敗れたが、諫早農と2-3の接戦だった。強肩捕手で1年時から出場する主将の松本大夢が大黒柱。制球力が高い野平瞭、外角への出し入れがうまい弓川武三史ら投手陣を巧みにリードする。バックは遊撃の橋口海翔が要。攻撃はミート力がある山下星矢、長打力が増してきた松島永多朗らが引っ張る。

◎海星

 昨夏の優勝校。甲子園16強で茨城国体は43年ぶりに準Vを果たした。ほぼメンバーが入れ替わった昨秋は3回戦で鎮西学院に6-7で惜敗。丸嶌遼をはじめ、吉村航、山崎敬太の大型右腕たちが失点を抑え、伝統の強打で雪辱を誓う。身体能力が高い攻守の要、遊撃の浦田俊輔の故障からの復帰は好材料。走攻守三拍子そろう中堅の廣森眸透らの活躍も大事になってくる。

◎瓊浦

 2017年夏の準決勝進出以降は県内主要4大会で8強入りを逃しており、飛躍を目指す。主将で三塁の浦瀬響が攻守の要。広角に長打を放てる打撃が最大の魅力だ。冬を越えて力強くなった佐藤優真の一打にも期待。投手は球の軌道が良くなった左の山口竜久、多彩な変化球を持つ右の別所樹らが丁寧に打たせて取る。バックも1年生の加入で部内競争が活性化している。

◎対馬

 昨秋は3回戦まで進出。今夏は過去最高の4強を目標に掲げる。実力校の瓊浦との初戦に勝って勢いに乗りたい。打撃練習に時間を割いてきた。梅野隼人、西山旺輝、平間晶大らを軸に単打を重ねて得点する。主将の阿比留耀平もチャンスに強い。エース右腕の平間は冬場にトレーニングを積み、直球の威力がアップ。強肩捕手の永留悠大が守備を引き締める。

◎長崎工

 1回戦は長崎総合科学大付との好カード。上位進出へ弾みをつけるための大事な一戦になる。投手陣は打撃もいい右の角坂地平をはじめ、馬力がある溝上祐真ら将来性豊かな2年生を擁する。抜群のキャプテンシーを持つ遊撃の山口大知、昨季もマスクをかぶった内山晴矢にも注目。攻撃は俊足巧打の池田翔唯、一発がある原口歩樹、村瀬一らが得点源になりそうだ。

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