前線停滞 西~東日本 週末にかけさらなる大雨に警戒

9日(木)の全国の天気と予想最高気温

 きょう(木)は梅雨前線が北上し、西日本や東日本ではあす(金)にかけて局地的に非常に激しい雨が降り、再び大雨となるおそれがある。また、これまでの記録的な大雨で土砂災害の危険度が高い状態が続いているため、きのう(水)はいったん雨が弱まった地域でも、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。また、あす以降も梅雨前線が停滞して、大雨が続くおそれがあるため、最新の情報に注意が必要となる。

西~東日本さらなる大雨に警戒

9日(木)午前5時現在の雨雲の様子

 南の海上に離れていた梅雨前線は再び北上し、午前5時現在、九州から東海の太平洋側を中心に雨雲がかかり、非常に激しい雨の降っている所もある。きょうは次第に九州から東北南部にかけて雨の範囲が広がりそうだ。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、西日本や東日本では大気の状態が非常に不安定となる。

予想雨量(多い所)

 あす(金)にかけて、西日本や東日本では雷を伴って非常に激しい雨の降る所がある見込み。あす朝までに予想される雨の量は、九州と四国の多い所で250ミリとなっている。九州ではきょうの午後から活発な雨雲がかかり、暗い時間も断続的に非常に激しい雨が続くおそれがあるため、安全な場所で過ごすように心がけたい。

週末にかけて前線停滞 大雨続くおそれ

週間天気予報

 また、この先もしばらく梅雨前線が日本付近に停滞して、雨の日が続き、週末にかけてさらに雨の量が増えるおそれがある。九州や四国では、11日(土)までの2日間で、多い所で400ミリの雨が予想される。

2日(木)午前0時~9日(木)午前0時までの降水量

 九州では、鹿児島県の鹿屋市で2日からの降水量が1000ミリを超え、平年の7月の3倍に達した所もあるなど、西日本や東日本では、すでに記録的な大雨となっている。

 少しの雨でも災害の危険度が高くなるおそれがあるため、山や崖の斜面、川の近くなど、危険な場所には近づかず、引き続き土砂災害などに厳重な警戒が必要だ。また、落雷や竜巻などの突風にも注意が必要となる。

強風や蒸し暑さにも注意

9日(木)午後4時の風の予想

 きょうも西日本や東日本の太平洋側を中心に風が強い状態が続く見込み。

 日中の気温は27℃前後で、南から雨雲のもとになる蒸し暑い空気が入るため、熱中症にも注意が必要だ。

(気象予報士・及川藍)

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