2020年の大胆予想 アストロズがトレードでスター選手を補強?

異例の60試合制で行われる2020年シーズンの開幕が15日後に迫っている。メジャーリーグ公式サイトのリチャード・ジャスティスは、60試合制の2020年シーズンに関する「ワイルドな予想」として7つの項目をピックアップ。その1つとして、アストロズが8月末のトレード・デッドラインで大型補強を展開する可能性について言及した。

ジャスティスは「アストロズほどワールドシリーズ制覇に向けてのモチベーションが高いチームはない」と指摘する。サイン盗みスキャンダルによって2017年のワールドシリーズ制覇の正当性を疑問視されるなか、球団オーナーのジム・クレインは今年もう1度チャンピオンリングを勝ち取れば、チームの実力を証明することができると考えているようだ。

こうした事情もあってジャスティスはクレインが8月末のトレード・デッドラインでの大型補強にゴーサインを出す可能性が高いと考えており、獲得候補としてジェイク・アリエタ(フィリーズ)、マイク・マイナー(レンジャーズ)、J・T・リアルミュート(フィリーズ)、フランシスコ・リンドーア(インディアンス)といった具体的な名前を挙げている。

ジャスティン・バーランダーとザック・グレインキーの二枚看板を抱えているとはいえ、ゲリット・コール(ヤンキース)が抜けた先発投手陣には少なからず不安があり、フィリーズやレンジャーズがポストシーズン争いから脱落した場合、実績十分のアリエタやマイナーはチーム事情にフィットする存在となるだろう。

また、好守のマーティン・マルドナードと再契約を結んだとはいえ、他のポジションと比べると捕手のクオリティが落ちるため、フィリーズとの契約延長交渉が不調に終わった場合、リアルミュートも絶好の補強ターゲットとなる。フィリーズとしては、契約延長が成立せず、なおかつ早々にポストシーズン争いから脱落してしまった場合、有望株とのトレードで一旦リアルミュートを放出し、オフに再契約を狙うことも選択肢に入れるべきだろう(ヤンキースのアロルディス・チャップマンと同じパターン)。

リンドーアの獲得は、遊撃にカルロス・コレアがいるため現実的ではないものの、ジャスティスは「どんなことも選択肢から排除することはできない」と述べ、クレインが全力でワールドシリーズ制覇を狙いに来ることを予想している。

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