“蛇抜けの記憶”忘れない 南木曽の土石流災害から6年 教訓生かし早めの「避難勧告」発令も

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大雨に伴う災害の一つが、大量の土砂や流木が沢を流れ下る「土石流」です。6年前の7月9日、長野県南木曽町で中学1年生の男子生徒の命を奪った現場で、町民や関係者が防災への心構えを新たにしています。

木曽川に注ぐ南木曽町読書の「梨子沢」。濁った水が流れ下る脇にある慰霊碑で、静かに手を合せる人たちの姿がありました。

2014年7月9日夕方、梨子沢を流れ下った土石流は、住宅など40棟余りを巻き込み、当時12歳の男子中学生が犠牲となりました。

急な豪雨に、町が避難勧告を出したのは、土石流発生後で、適切な避難に教訓を残しました。

9日、現場を訪れた人は…。

同級生:

「(亡くなった男子生徒の)同級生です。この3日間くらい雨が続いていて、また土砂災害が起きるのかと心配」

「毎年来てるけど、何年たっても忘れられないし、今後、こういうことが起きてほしくない。医療系の道に進んでいるので、命を大切に考えていきたい」

災害は、昔から「蛇抜け」と呼んできた土石流の恐ろしさを再確認するきっかけにもなりました。

住民:

「きのうみたいにすごく雨が降ったり、音がひどかったりすると思い出す。いつどうなるか分からないから怖い」

6年前を思わせる大雨で避難勧告が出された6日、避難所で一夜を過ごした住民もいました。

避難した住民(6日):

「沢があちこちにあるので、どこが抜けてもおかしくない」

今回、町も意識して早めに「避難勧告」を出したといいます。

南木曽町・向井裕明町長:

「行政にとっても住民にとっても、6年前の災害は大きな教訓として生きている。そのことを思い出すたびに、災害の備えを今一度、胸に留めたい」

南木曽町の人たちは特別な思いで、7月9日を過ごしています。