野口聡一さん、9月にも宇宙へ 3度目、新型宇宙船に搭乗

新型コロナウイルス感染予防対策をしながら訓練する野口さん=6月(JAXA/NASA提供)

 横浜生まれ、茅ケ崎育ちの宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士野口聡一さん(55)が、早ければ9月半ばにも米国・スペースX社が開発した新型宇宙船「クルードラゴン」の運用初号機に搭乗し、3度目の宇宙に挑戦する。同宇宙船への日本人の搭乗は初めて。民間が一から開発した新型宇宙船が国際宇宙ステーション(ISS)への輸送を担うもので、宇宙開発は新たな時代に入った。

 3人の米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士とともにISSに向かい、約半年にわたり滞在する予定。超小型衛星の放出などさまざまな実験を行うという。

 世界で新型コロナウイルスが猛威を振るう中、野口さんは感染防止対策をとりながら米国で訓練を続けている。神奈川新聞社の単独インタビューに応じた野口さんは「人類とウイルスとの闘いという先が見えない状況の中で、今回の宇宙へのフライトが、少しでも未来に希望を持つきっかけになってくれれば」と話している。

 神奈川新聞社は今年、創業130周年を迎えた。記念展の一環として、野口さんの活躍を紹介する企画展を今春予定していたが、コロナ禍により来年10月に延期となった。この企画展では、野口さんの3回目の宇宙滞在の成果も含めて紹介する予定だ。

© 株式会社神奈川新聞社