大人しい見た目からは想像できないスポーツモデルへ成長したファミリア
新開発の前輪駆動プラットフォームを採用した5代目 ファミリアのデザインは、直線と面で構成されたプレーンなスタイル。ボディバリエーションは、3ドア・5ドアハッチバックと4ドアセダンが用意され、ワゴン・バンモデルの設定はない。
搭載されるエンジンは、直列4気筒 1.3L SOHCエンジンと直列4気筒 1.5L SOHCで、トランスミッションに4速MT・5速MT、1.5Lモデルにトルコン式3速ATも用意された。
1983年のマイナーチェンジでは、直列4気筒 1.5L EGI(電子制御燃料噴射)が追加され、さらに直列4気筒 1.5L EGIターボエンジンも追加。115馬力を発生させるターボエンジンと軽量なボディが生み出す「XGターボ」や「XG-R」の走りは、和製ゴルフGTiといえるほどの実力を持つ。
赤とルーフキャリアは陸(おか)サーファーの必須アイテム
5代目 ファミリアは、赤のボディカラーが圧倒的な人気を得ていたことも特徴的なポイントだ。
男女問わず赤のファミリアを求め、ルーフキャリアを取り付け、カーコンポで音楽を聴きながら、サーフィンやスキーに出かける若者が続出。「陸(おか)サーファー」という流行語も誕生した。
第1回 日本カー・オブ・ザ・イヤーなど輝かしい記録を残した
現在でも1年に1回開催される「日本カー・オブ・ザ・イヤー」は、1980年からスタートした自動車賞だが、記念すべき第1回 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したのが5代目 ファミリアだった。
また、アメリカなど海外市場でもカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、さらに、WRC モンテカルロラリーでクラス優勝を果たすなどモータースポーツをはじめ世界中の様々なシーン活躍した。
スペックや価格
■全長×全幅×全高:3,955~4,155mm×1,630mm×1,375mm
■エンジン
・直列4気筒 1.3L SOHC(74馬力)
・直列4気筒 1.5L SOHC(85馬力)
・直列4気筒 1.5L EGI(95馬力)
・直列4気筒 1.5L EGI ターボ(115馬力)
■トランスミッション:3速AT/4速MT/5速MT
■駆動方式:FF
■販売期間:1980年~1985年
■価格:132万4000円(3ドアハッチバック XG-R)