FIA会長、2020年F1第9戦以降のカレンダーを近々発表の意向「多数のグランプリを開催する予定」

 FIA会長のジャン・トッドは、現在は8戦のみ確定しているF1のスケジュールを拡大し、“はるかに多くの”レースを開催するとしており、追加のレースに関する詳細を間もなく発表すると述べている。

 COVID-19危機の渦中ではあるが、F1は8戦のヨーロッパ内でのレース開催を決め、7月3日から5日のオーストリアGPでシーズンをスタートさせた。現在は、フライアウェイを含むレース追加のための取り組みが進行中だ。

「22戦よりは少なくなるだろうが、今のところ8戦をはるかに超える計画が進行している」とトッドはオーストリアGPの週末に『RaceFans.net』に対して語った。

「詳細は間もなく発表されるだろう。誰もがカレンダーのより正確な詳細を知る必要があるからね」

 レース開催候補国におけるコロナウイルス感染拡大の状況はそれぞれ異なり、急速に変化する可能性もある。従って、F1スケジュール編成には、より一層難しい作業が必要となっている。

「非常に複雑な状況の国もある」とトッドは言う。

「そのため彼らは創造力を大いに駆使する必要がある。計画されていなかったもののなかで可能性のある選択肢は何かを考え、またそうした選択肢を最適なものにしてカレンダーを作成するのだ」

「(COVID-19の)感染者数が一時は多かったものの、減りつつある国もある。逆に増え始めた国もある。例えばブラジルだ。なぜブラジルに言及したかといえば、グランプリをブラジルで開催する計画があるからだ」

2019年F1ブラジルGP

「ベトナムでは感染者は350人で、死亡者はひとりもいない。オーストリアはかなり安全な国だと私は考えているが、アメリカやイタリア、スペイン、フランス、イギリスはそうではない」

「そういうわけで、物事がどのように展開するかを見ていくのは興味深い。そうは言っても、我々はこうした数字がどれだけ正確かを、確実に把握しているわけではない」

 ヨーロッパでグランプリを開催する可能性のある会場のなかで、イタリアのムジェロとイモラ、およびポルトガルのポルティマオはF1カレンダー入りを強く願っている。

 一方アジアでは、初のレースが延期となったベトナムGPの主催者が、11月にハノイで開催することが可能であると自信を表明している。

「我々はウイルス関連の問題について評価を行い、主催者と話し合いを持つ予定だ。レースが11月の終わりまでに開催されることを願っている」とハノイ市人民委員会委員長のグエン・ドク・チュンは述べている。

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