明日から始まる大分県高校野球大会 3年生の思いが勝利を導く

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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で今夏の第102回全国高校野球選手権大会とその出場権を懸けた県予選が中止になったことを受け、県高野連が独自に開催する代替大会「2020大分県高校野球大会」が明日から始まる。今大会の有力候補は、春の選抜大会出場校に選ばれていた明豊と大分商業だ。両校とも甲子園での招待試合となる「2020年甲子園高校野球交流試合」の対戦相手が決まったばかり。大分大会で優勝して勢いをつけ、甲子園に乗り込もうと考えている。

 明豊は日本一を目標に掲げ新チームをスタートしてから、県内だけでなく九州でも公式戦は負けなし。春、夏の全国大会でどれだけ目標に近づけるか期待が大きかっただけに、大会中止の知らせを聞いたときは、「選手になんて声を掛ければいいか分からなかった」と赤峰淳部長が明かしたように、落胆も大きかった。大分大会の開催が決まってからは「3年生32人がグラウンドに立つ」ことに目標を切り替え、集中した練習を繰り返している。目標達成には決勝戦まで勝ち上がることはもちろんだが、ある程度の点差を広げなければ全員出場は困難だ。2年の頃からエースナンバーを背負うキャプテンの若杉晟汰(3年)は「3年生の力を結集したい」と力を込め、主砲の布施心海(3年)は「一人では勝てないが総合力で圧倒したい」と、自慢の強力打線で一気に頂点に昇り詰める覚悟だ。

優勝して甲子園交流試合に勢いをつけたい明豊

 九州地区大会、同県予選とも明豊の壁を破れず準優勝に終わった大分商業は、「打倒・明豊」に燃える。部活動休止の時間が長く、渡辺正雄監督は「個人練習で筋力や体力はアップしたが、打球を追う感覚などは実戦を積まなければ養われない」と話す。対外試合が許可されてから、県内、県外の高校と練習試合を組み、試合勘を取り戻すことに苦心したが、「明豊と戦える最後の大会。3度目の正直。勝つことしか考えていない」と手応えをつかんだ様子。エースの川瀬堅斗(3年)は調子を上げており、「負けずに高校野球を終えたい」と強い思いを語った。エースの出来が勝敗を左右することになりそうだが、打線の軸となる末田龍祐(3年)、渡辺温人(3年)らの援護射撃も重要となる。

 2強を追う大分は、2年時に全国選抜大会を経験した左腕エースの飯倉優侃(3年)や攻守の軸となるキャプテンの田中颯悟(3年)を中心に勝負強い野球に取り組んだ。第3シードの大分工業は総合力で、大分舞鶴は2枚看板を中心とした守りの野球で優勝を狙う。大会3連覇が懸かる藤蔭は仕上がりが良く、打線の爆発が優勝への鍵となりそうだ。

  “3年生の集大成の場”として臨む高校は多く、3年生の団結力とともに下級生のサポートが問われる大会となる。高校球児の憧れの甲子園につながる大会ではないが、3年生の思いが詰まった大会は熱戦が期待できそうだ。

今大会注目の大分商業・川瀬堅斗

(柚野真也)