感染リスクの中でも舞台に立つ演劇界の奇才・森山未來

俳優の森山未來と女優の黒木華が9日に東京・Bunkamuraシアターコクーンで予定していたライブ配信演劇「プレイタイム」の公開稽古と記者会見が、中止なってしまた。

一部スポーツ紙によると、同日、東京都で1日あたり最多となる224人の新型コロナウイルス感染が明らかになったことを受け、同日午後に中止が決定。

同劇場は、新型コロナウイルスの感染拡大により約4ヵ月間休館。今月12日の再開にあたって、同公演をライブ配信で行うことが発表されていた。なお、本番については、12日午後7時30分から予定どおり行われるという。

「2人の共演とあって、舞台人にとっては注目の作品だった。舞台にかける情熱がすさまじい2人だけに、感染リスクの中でも公演決行を決めたようだ。しかし、ライブ配信で観客の感染リスクを避けることができ、芝居に集中できるのでは」(演劇担当記者)

04年公開の映画「世界の中心で、愛をさけぶ」の主人公の高校生時代を演じ、映画各賞を受賞。その印象が強い森山だが、5歳からジャズダンス、6歳からタップダンス、8歳からクラシックバレエとヒップホップを始め、15歳だった99年に舞台「BOYS TIME」で本格に俳優デビューを果たしていた。

「『BOYS TIME』のオーディションは年齢制限が18歳以上だったにもかかわらず、中学3年生の時に応募し合格した。演出家の宮本亜門氏が『どんなダンスもこなしてしまう恐るべき15歳』など、その奇才ぶりを絶賛したほどだった」(同)

12年公開の主演映画「苦役列車」では数々の映画賞を受賞。しかし、その後、13年10月から1年間、文化庁から「文化交流使」に任命されイスラエルのダンスカンパニーを拠点に滞在し通訳なしで活動。海外修業でさらにその芝居に磨きをかけたのだ。

今後も卓越した演技力で観客の心を揺さぶり続けそうだ。

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