「脱プラスチック」運動 再生素材でエコバッグ 南島原 NPO法人アオノトビラ 障害者がイラスト描き販売へ

エコバッグに印刷するイラストを描く利用者ら=島原市、明けの星寮

 長崎県島原半島の環境保全を目指すため「脱プラスチック」運動を広めようと、南島原市のNPO法人アオノトビラ浜田純子理事長)が、プラスチック製品から天然素材などでできた環境に優しい生活用品への切り替えを推進するプロジェクトを始めた。1日のレジ袋有料化を機に「まずはレジ袋の使用をやめよう」と呼び掛け、再生素材を使ったエコバッグ作りに取り組んでいる。
 2019年11月に発足したアオノトビラは、発達障害がある子どもらの多様性や個性を認め合い、学校や家庭とは別の「第3の場所」づくりを目指す活動を続ける。30団体・個人が参加しており、半島内での野外イベント開催や月1回程度の海岸清掃などに取り組んでいる。
 海に流れ出たレジ袋などのプラスチックごみが生物に被害を与えるなど海洋汚染の深刻化が叫ばれる中、地元の海を守ろうと、アオノトビラに参加する島原市の社会福祉法人「悠久会」の提案でプロジェクトが始動した。第1弾として、使用済みペットボトルを再生した生地を使ったエコバッグを作り、半島の企業や個人に活用してもらうことで、レジ袋の削減につなげたい考え。
 エコバッグには、同会が運営する障害者支援施設「明けの星寮」(同市宮の町)の利用者ら17人が描いたイラストを用いる。クレヨンなどで思い思いに表現した太陽やヒマワリの原画を印刷したエコバッグ(縦約100センチ、横約40センチ)を製作し販売する予定で、アオノトビラのホームページから予約を受け付けるという。
 浜田理事長(49)は「レジ袋をやめるのは一つのきっかけ。半島の環境を守るために脱プラでごみを出さない生活を訴え、こうした取り組みを続けていきたい」と話す。

© 株式会社長崎新聞社