東西南北

 ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事は10日、外出自粛令を7月30日まで延長した。だが、今週からのサンパウロ市にくわえて、13日からオザスコ、バルエリ、モジ・ダス・クルーゼス、グアルーリョスで「レベル3」に緩和され、バールやレストラン、美容院の再開が可能になるなど、規制はむしろ緩くなっている。州内で最悪の「レベル1」はフランカ、リベイロン・プレット、アラサトゥーバにとどまっており、緩和レベルを厳格化されたところは今のところない。死者、感染者の折れ線、棒線グラフで見ても、サンパウロ州は6月下旬をピークに高止まり、もしくは微減傾向が見られている。規制緩和の措置後も、ぶりかえすことなく減り続けてほしいものだ。
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 サンパウロ市市議会が、路上のタバコ投げ捨てに関して500レアルの罰金を課す法案を審議中。すでに1回目の投票では承認され、決まりそうな様相だ。発案者のリナウジ・ディジリオ市議によると、「たばこについた唾液からでもコロナウイルスの原因になりうる」として、これが少なくなることで感染リスクを減らすことを訴えている。なお、同市議はボウソナロ大統領の前党社会自由党の議員。公衆の前でもマスク着用を拒否した大統領とは対照的だ。
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 9日、サンパウロ市とブラガンサ・パウリスタで2人の企業家が資金洗浄の容疑で逮捕された。この容疑者は、政治運動団体「ブラジル自由運動(MBL)」と強いつながりがあるという。MBLといえばラヴァ・ジャット運動を市民レベルで盛り上げた立役者のはずなのだが、その関係者が汚職で逮捕というのはなんとも皮肉だ。

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