対馬50代男性行方不明 長崎県内大雨 佐世保で市道一部崩落

地滑りで崩落した市道=10日午前11時25分、佐世保市小川内町

 長崎県内は10日も大雨に見舞われ、非常に激しい雨が降った対馬市では50代男性=同市美津島町鶏知=が行方不明となり、県警などは増水した川に転落したとみて捜索している。佐世保市の山間部では地滑りが発生するなど各地で被害が続いた。12日にかけて再び大雨となる恐れがある。
 長崎地方気象台によると、対馬市厳原で午前10時5分までの1時間に62.5ミリの非常に激しい雨を観測。対馬南署と対馬市消防本部によると、10日午前10時50分ごろ、男性の知人から同本部に通報があった。男性は田んぼのポンプを確認するため家を出たとみられる。近くの川は当時、増水していた。同署などは約50人態勢で捜索し、河口の海側で男性が履いていたとみられるスリッパを発見した。11日午前10時から捜索を再開するという。
 佐世保市小川内町では地滑りが起き、市道が一部崩落した。幅約110メートルの斜面地が約300メートルにわたって崩れた。平戸市木引町では9日夜、県道ののり面が高さ約15メートル、幅約20メートル、奥行き約5メートルにわたり崩れているのが見つかり、通行止めとなった。
 気象台によると、10日午後6時から11日午後6時までに予想される24時間降水量は南部、北部とも250ミリ、五島200ミリ。記録的な大雨で地盤が緩んでいるとして、土砂災害への警戒を呼び掛けている。


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