「イメージ悪い」沖縄の観光影響を心配 米軍基地のクラスター

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那覇市の国際通り=3日

 米軍基地内で60人規模の新型コロナウイルスの感染者が判明した11日、沖縄県内の経済団体から、県民へ感染を広げないため「感染者数や行動履歴など詳細を公表すべきだ」との指摘が相次いだ。観光客に「沖縄が危険な場所」と受け止められると関連産業にとって致命的とし、開示に消極的な米軍へ「詳細な情報を県民に伝えてほしい」と求めた。

 県商工会連合会の米須義明会長は「基地内でクラスター(感染者集団)が発生しているのであれば、あり得ない事態だ」と憤る。基地の外に感染を広げないため、基地のロックダウン(封鎖)は必要とした上で「感染者数や感染経路の情報が公表されなければ対策の取りようもない。国、県は米軍に詳細情報の開示を強く求めてほしい」と述べた。

 県飲食業生活衛生同業組合の鈴木洋一理事長は「国内客には水際対策としてコロナを持ち込まない対策をしているのに、米軍にはできていないとなると観光地としてのイメージが悪くなる」と懸念。政府の観光支援事業「Go To キャンペーン」が22日から始まるとして「このままだとキャンペーンに水を差してしまう。県は米軍感染者の行動履歴を明らかにしてもらい、感染防止対策を講じるべきだ」と求めた。

 県ホテル旅館生活衛生同業組合の宮里一郎理事長は「旅行者も徐々に戻ってきて、これから、という時に大きな痛手になる」と頭を抱える。

 米軍からの情報開示が不十分な状況に不安を示し「基地に出入りする日本人従業員もいる。正式に発表する頃には手遅れということにならないようしてほしい」と迅速な公表を求めた。

 沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長は2001年の米同時テロ以降、風評が観光の大きなリスク要因になっているとし「正確な情報がないと不安をかき立てる。うわさや臆測などが広がりかねない」と懸念する。

 すでに東京からの観光客や移動者への偏見が見られるとして「県内には米軍人以外の外国人も多く住んでいる。感情的にならず行動することも必要」と冷静な対応も求めた。