雨が弱まっても災害に警戒を 関東は厳しい暑さと急な雷雨に注意

 12日(日)の午後にかけては、大雨は小康状態になる見込みだが、これまでの雨で地盤が緩んでいたり、増水している川があるため、引き続き土砂災害や川の増水、氾濫などに警戒が必要。
 また、関東は晴れ間が出て厳しい暑さになるものの、不安定な天気で、午後は急な雨や雷雨のおそれがある。熱中症と共に天気の急変に注意が必要だ。

雨が弱まっても警戒を

 12日(日)は、梅雨前線が九州から関東の沿岸にのみ、低気圧が秋田沖を東へ進んでいる。午前10時現在、前線や低気圧に近い九州や北陸、東北を中心に雨が降っていて、東北を中心に雨脚が強まっている地域がある。昼頃にかけては岩手県内を中心に局地的に激しい雨の降るおそれがあり、注意が必要だ。午後にかけては、東北の雨も次第に弱まり、各地の大雨は小康状態になる見込み。
 ただ、これまでの雨により、午前11時半現在、宮崎県、長野県、岩手県には土砂災害警戒情報が発表されている地域があり、土砂災害の危険性が非常に高くなっている。また、青森県の馬淵川中流には氾濫警戒情報が、熊本県の球磨川や岩手県北上川などには氾濫注意情報が出されている。雨が止んだり弱まっても土砂災害や川の増水や氾濫などに警戒が必要だ。

関東は広く真夏日と雷雨に

 前線や低気圧から離れている中国、四国から関東にかけては所々で晴れ間がありそうだが、湿った空気などの影響で不安定な天気になる見込み。特に午後は関東を中心に雨雲が発達し、急に激しい雨が降り出したり、雷雨になるおそれがある。落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要。
 また、気温は関東を中心に高く、東京は33℃まで上がる予想になっている。天気の急変と共に熱中症にも注意となる。

週明けは再び大雨のおそれ

 13日(月)には、低気圧が黄海から日本海西部を東進し、梅雨前線が西日本から東日本を再び北上し、活動が活発化する見込み
 この影響で、再び広い範囲で大雨のおそれがある。雨が小康状態のうちに、改めてハザードマップや避難経路を確認するなど、次の大雨への備えをしておきたい。

(気象予報士・佐々木聡美)

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