世界選手権・女子のメダルの通算獲得数は、日本が「金85・銀37・銅33」をマーク。金メダルの数では、2位・中国の「24」の3倍以上を手にしており、断トツのトップ。1987年の第1回大会(ノルウェー)のみ優勝選手がいなかったが、1989年の第2回大会(スイス)から、すべての大会で金メダルを取り続けている。
途中、途切れそうになったのは、1992年(フランス)と1997年(フランス)の2大会。1992年大会は7選手が決勝に進みながら、最初の5人が敗れて銀メダル。6番目に登場した57kg級・坂本涼子が初優勝し、最終的に唯一の金メダルへ。
1997年大会は2選手が決勝へ。最初の選手は負けてしまったが、75kg級に出場した19歳の浜口京子が勝ち、初の世界一に輝くとともに金メダルの伝統を守った。
他に、2012年と昨年も優勝1選手だった。2012年はオリンピックの後ということで若手主体のメンバー構成だった中で、世界の連覇記録がかかっていた吉田沙保里が出場。昨年も金メダルの数こそ1個だったが、エース川井梨紗子の強さは盤石で、ともに金メダル「0」の不安は少ない大会だった。
3位のフランスは、最近の選手・関係者は意外に思うかもしれない。女子レスリング発祥の地はフランスで、1987年の第1回大会は5階級、1989年の第2大会も4階級を制し、黎明期の中心国だった。56kg級などで5回優勝のアンナ・ゴミスという強豪も輩出したが、21世紀に入ってからは2007年大会(アゼルバイジャン)59kg級で1選手が優勝したのみ。古豪復活が待たれる。
昨年は米国が3階級、ロシアが2階級で優勝。男子フリースタイルの強国が、女子でも台頭してくるか。
各国のメダル獲得数は下記の通り。
世界選手権・女子/国別メダル獲得数
No. 国 名 金 銀 銅 計
1 日 本 85 37 33 155
2 中 国 24 18 29 71
3 フランス 21 14 14 49
4 米 国 18 30 26 74
5 カナダ 11 12 23 46
6 ノルウェー 11 12 19 42
7 ウクライナ 10 7 18 35
8 ロシア 6 26 34 66
9 ブルガリア 6 4 6 16
10 オーストリア 5 1 6
11 スウェーデン 4 10 15 29
12 モンゴル 4 7 15 26
13 アゼルバイジャン 3 6 8 17
14 ベネズエラ 3 4 5 12
15 ドイツ 2 5 12 19
16 ベラルーシ 2 5 8 15
17 ポーランド 2 4 8 14
18 台 湾 1 5 5 11
19 トルコ 1 2 4 7
〃 ハンガリー 1 2 4 7
21 北朝鮮 1 1 7 9
22 フィンランド 1 1 2
23 ギリシャ 1 3 4
24 キルギス 1 1 2
25 ベルギー 1 1
26 カザフスタン 4 7 11
27 ルーマニア 2 2
28 ナイジェリア 1 4 5
29 デンマーク 1 1 2
〃 イタリア 1 1 2
〃 オランダ 1 1 2
32 ブラジル 1 1
〃 韓 国 1 1
〃 チュニジア 1 1
35 インド 5 5
36 ラトビア 3 3
37 スペイン 2 2
〃 エストニア 2 2
39 アルゼンチン 1 1
〃 コロンビア 1 1
〃 キューバ 1 1
〃 チェコ 1 1
〃 英 国 1 1
〃 プエルトリコ 1 1
〃 スイス 1 1
〃 ソ 連 1 1
合 計 225 225 332 782