なぜ?オーストラリアに戻る予定の中国人学生は半数に満たず―豪専門家

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中国紙・環球時報は7日、「豪メディア調査、オーストラリアに戻る予定の中国人学生が半数に満たない原因は何?」と題し、豪スインバン工科大学副教授が執筆した文章を紹介した。以下はその概要。

「以前、海外留学を予定していた中国の学生うち、今でも留学を計画している人はわずか40%。すでに海外留学をしている中国の学生で、国境が再び開放された後に学業を続けるという人は半数に満たない」。これは6月5~15日に中国で学生1012人を対象に実施した調査で得た結論だ。

この調査結果は驚くようなものではない。中国と一部西側諸国との緊張は日々高まっているため、海外生活における安全や差別に対する親たちの心配は増している。新型コロナウイルスがこうした動向を加速させたようだ。

われわれは数種類の検討要素を提供し、どのような懸念がコロナ後の海外留学に影響を及ぼすかを回答者に指摘してもらった。第1グループは、すでにオーストラリア留学しているが旅行制限のために学校に戻れない学生304人を含む。第2グループは海外留学未経験者で、新型コロナ前に3年以内の留学を決めていた学生だ。両グループとも、「より高額な航空券」をオーストラリア留学決定に影響する重要要素と認識する人はそれほどいなかったが、特定の要素に対する反応は全く違った。

第1グループの学生は、「中国国内の一流大学の卒業生に比べ、オーストラリアの学位を取得した留学経験者は国内就職市場でより強い競争力を持たない」「国内での生活はより便利で安全。海外で苦しい思いをしたくない」「中国の政治の安定と経済見通しはすでに改善が得られた」「オーストラリアの学位で国内で仕事を得る機会は少ない」「オンラインで授業が受けられるのなら、海外留学する必要はない」という要素を決定に当たってより重要と考えている。

第2グループの学生がカギとしたのは、「中国人がオーストラリアで差別や虐待を受けたケースが報じられた」「中豪関係の悪化」「オーストラリアから帰国した優秀な人の成功事例を報道であまり目にしない」「オーストラリアの大学は新型コロナを受けて外国人の入学基準を下げた」「中国の雇用側は、米国や英国など他の英語圏の国に比べオーストラリアの学位の価値は高くないと考えている」という要素だ。シドニー大学で学ぶある中国人学生は「私たちは客で学位は商品。われわれは学位のために学費を支払っているのです。商品が価値を失ったらどうなるでしょう。客は離れていくはずです」と話す。

新型コロナはオーストラリア留学するであろう中国人学生の数に負の影響を及ぼした。だが、こうした下降傾向は新型コロナ前から始まっていたのだ。(翻訳・編集/野谷)