利用者の日常守る 特別養護老人ホームふるさと統括主任 平野律子さん

「介護は利用者の日常を支え、社会も支える仕事とあらためて感じた」と話す平野さん=西海市

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、施設のゾーニングや消毒、職員の体調管理、移動制限を徹底。職員から感染者を出さないことが利用者の日常を守ることにつながると、対策に力を入れてきた。約80人の高齢者を、約70人のスタッフとともに支えている。
 家族との面会など外部との接触を制限していることを除けば、利用者の生活に大きな変化はないという。職員間の情報共有などで「以前よりも連携が密になった」と振り返る。
 2月下旬から原則禁止していた利用者と家族の面会は5月中旬に再開。条件を定めた上、玄関ロビーで窓ガラス越しに対面している。「変わりない元気な姿に安心した」「厳しい中、よくしてくれてありがとう」と家族からの言葉が励みになっている。
 小中学生のころ、ホームの運動会や職場体験に参加し、お年寄りの温かさに触れ福祉を志した。就職し27年目。これまでのように、地域との交流ができないのは残念だが、「介護は利用者の日常を支え、社会も支える仕事とあらためて感じた。利用者の家族、職員の家族、みなさんのおかげで支えられている」と話した。

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