エース格躍動 存在感示す 純心女勢 陸上代替大会

女子400メートルリレーと合わせて、それぞれ2冠を達成した純心女勢。(左から)100メートル障害の榎並、走り幅跳びの河俣、100メートルの市川=佐世保市総合グラウンド陸上競技場

 コロナ禍で中止となった長崎県高総体。純心女は陸上女子総合4連覇を狙っていた。その目標を戦う前から断たれて迎えた代替大会。モチベーションの維持は難しかったが、主将の河俣が「純心女の名前を輝かせたい」と宣言していた通りに、エース格の3人が躍動してチームの存在感を示した。
 100メートル障害で大会新Vを飾った榎並は14秒40、100メートルを制した市川は12秒26と、ともに自己ベストをマーク。榎並は「ハードリングの細かな修正ができて、後半も落ちずにスピードに乗れた」、市川も「迷っていた走り方のコツがつかめて、いい加速ができた」と満足げに振り返った。
 走り幅跳びの河俣は自己ベストの5メートル84には届かなかったが、5メートル55で快勝した。1年の福井国体で6位入賞、2年の全九州新人大会で優勝という実績を残してきた跳躍のホープは「今年は残された秋の全国大会で6メートル超えして、山本先生に金メダルを掛けたい」とさらなる飛躍を誓った。
 この日の最終種目の400メートルリレーも、第2~4走者を務めて優勝で締めた3人。コロナ禍による休校や各種大会の中止など、誰も経験したことがない苦境を、みんなで乗り越えてきたという積み重ねが生きている。山本監督は「自分たちで考えて、ポイントを吸収するいいきっかけにしてくれたかな」と懸命に前を向き続ける生徒たちをたたえた。
 次の目標はインターハイの代替大会として秋に開催予定の全国高校大会2020。ここからもっと成長して、もっと「純心女」の名前を輝かせにいく。

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