『ちぬ倶楽部』クロダイを釣るためのエサ図鑑[クモガニ&タンクガニ]

©株式会社 内外出版社

仕掛けよりも、釣り方よりも、釣果を左右するもっとも重要な要素がエサ。当たり前かもしれないが、つまりエサを知ることは、チヌへ近付くための基本にして最重要課題なのだ。今回ご紹介するのはクモガニとタンクガニ。どちらも、岩ガニで食わないようなときに効果があるカニだ。クモガニは軟らかくタンクガニは「ツメ」に卓効がある。

Part1 その種類とサイズ

クモガニ

標準和名コメツキガニ。砂ガニ、豆ガニとも呼ばれる。干潟や河口の砂浜などに10~20mmの巣穴を掘ってすんでいる。岩ガニなどと比較すれば甲羅が軟らかく、食いがいいといわれている。春から夏は、オスが背伸びをして両方のはさみを振り下ろす求愛行動がみられる。この行動が米(餅)をつく動作に似ているためこの名がついた。甲羅のサイズは9~11mm。

タンクガニ

標準和名スベスベオウギガニ。岩礁やゴロタ石のある海岸に多いが、イガイを採取しているとき一緒に捕獲されることも多い。特にハサミだけをハリに刺す「タンクガニのツメ」は、特効エサとして認知されている。甲羅のサイズは20~30mm。

Part2 刺し方のバリエーション

尻掛け

腹側のフンドシ付け根付近からハリを刺す。尻を持ち上げやすく、それに抵抗する動きで誘いやすいのが特徴。ハリ先は少しだけ出しておくのがコツ。甲羅の硬いタンクガニの場合はキリを用いるケースもある

横掛け

下から2番目の脚の付け根からハリを刺し、フンドシの付け根付近から出す。反対側からハリを入れる刺し方や浅く刺す「横掛けのチョン掛け」もある。「超前」での姿勢が安定するのも特徴。潮が右に流れるなら、カニの左側から刺す

パチンコ

クモガニで多用される。文字通りパチンコ玉に似ているからこの名が付いた。ほかの刺し方でアタリが出ないときやハリ掛かりが悪いときにいい。フグが多くカニの脚をつついたりするときにも有効

タンクガニのツメ

大きい方のハサミをちぎり、付け根付近からハリを通す。一説によると、イガイの間に潜むタンクガニは海中でハサミだけを出してゆらゆらさせている。そのため、チヌはハサミを狙って食いにくる…という。

Part3 使用上のワンポイント

そもそもタンクガニは、岩ガニやクモガニのように、一度でたくさん採取できるエサではない。

イガイと一緒に採取することがほとんどで、安定供給が難しく、ほしいときにないことも多い。

そこで、マニアのとっている手段が塩漬けだ。

タッパーやチャック付きのビニール袋に塩をたっぷり入れ、そこにタンクガニを漬け込むのだ。

冷凍だと溶けたときに悪臭を発するが、これならその心配もないという。

[ちぬ倶楽部 釣りエサ図鑑]シリーズはこちら

[チヌ(クロダイ)釣り]の関連記事はこちら