#スポーツのチカラ 大分県高校総体 空手道男子 個人形は森山が3連覇、組手は大嶋が優勝

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 新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して“3年生のみ”の大会となった県高校総体の空手競技。多くの3年生が「今できることを出し切る」と話すなか、「勝負にこだわった」のが男子個人形で大会3連覇を達成した森山紀瞭(大分南)だった。

 

 中学の頃から全国大会で上位入賞の経験のある森山は、「高校では思うような結果を出せなかった。今年こそはと思っていたのだが…」。昨年11月の全九州高校新人大会で準優勝し、春の全国高校選抜大会、夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)で日本一を目指したが、「インターハイまでなくなるとは思ってもいなかった」と落胆した。

 

 学校が休止の間は幼稚園の頃から通った道場に毎日通った。来るべき大会に備えていただけに気持ちを整理するのには時間を要した。県高校総体開催を聞き、勝利の先に全国大会が存在しないことがわかっていたが「3連覇」を掲げ、一心不乱に練習に打ち込んだ。毎日の練習をビデオに撮影し、監督や仲間からのアドバイスを聞く。森山は「自分が良いと思った突きや蹴りの感覚が周りの評価とズレていたら得点は伸びない」と話す。採点方式の形において、客観視することで結果を残してきた森山流の練習方法だ。

形で3連覇した森山紀瞭

 試合では「久しぶりの公式戦なんで緊張した」と森山。1回戦の指定形では「小さくまとまった」と本人は反省したが全10選手の中で最高得点を出した。2回戦の得意形ではスピードとパワーを生かし、「思い切り打てた」と良さが出た。高橋誠監督は「型をなぞる選手が多かったが森山は自分らしさを表現した」と高く評価した。1、2回戦とも最高点で他を圧倒した森山は「連覇は素直にうれしい。100%の出来ではなかったが、大学でも空手は続けるのでこれからも鍛錬したい」と、高校で成し遂げられなかった日本一の目標を追い求める。

 

 個人組手は4強を大分南が独占。互いの手の内を知り尽くすなか大嶋康太が決勝で森山を破り、優勝した。「森山にトロフィーを2つ渡すわけにはいかなかった」と、序盤に上段蹴りを決められリードを大きく開けられたが、得意の上段突きでポイントを稼ぎ、終了間際に逆転し1ポイント差で逃げ切った。3位の岡田遊海は「悔いはない」と話し、牧野寛大は「インターハイに出られなかったのは残念だけど楽しい3年間だった」と仲間に感謝した。高橋監督は「高校の空手道はこれで終わりだが、この後も何らかの形で空手に関わってほしい。この数カ月は異例ずくめだったが選手は本当によく頑張った。記憶に残る大会になった」と選手をねぎらった。

上位入賞を独占した大分南

(柚野真也)